阪神・守屋、悔しい凱旋登板「期待に応えたかった」決勝犠飛許し3年ぶり黒星

[ 2019年6月19日 05:30 ]

交流戦   阪神3―5楽天 ( 2019年6月18日    倉敷 )

8回、連打を浴びて汗をぬぐう守屋(撮影・坂田 高浩)
Photo By スポニチ

 完全に継投策が裏目に出た。「勝ち越したら、球児で行こうと思っていた」。7回の好機でメッセンジャーに代打を送っていた矢野監督は同点のまま迎えた8回に守屋を投入した。セットアッパーのジョンソンが不在で、藤川も16日まで3連投のフル回転。8試合連続無失点中だった岡山出身の25歳に勝負どころを託した。

 「勝負の場面で投げられるところまで来たのは、守屋の成長だと思う。そこから、またさらにステップアップするところでは、あそこで抑えていくのが必要になってくる」

 成長を認めるからこその抜てきだった。先頭の浅村に154キロの直球を簡単に左前へ運ばれ、続くブラッシュにはカーブを左へ落とされた。無死二、三塁の窮地で銀次を空振り三振に仕留めた後、ウィーラーの右犠邪飛で決勝点を奪われた。

 2軍では昨年8月21日の広島戦(1回無失点)で一度だけ経験した凱旋登板。1軍では初めてだった。3年ぶりの黒星が付き、「期待に応えたかった。感覚的には悪くないですけど、もうちょっと慎重に入っても良かったと思います」と悔しさを隠さなかった。

 後を受けた島本も誤算だった。2死三塁から辰己に左前適時打を浴び、続く山下には2球目の直球が抜けて頭部付近への死球。左打者2人を抑えられず、危険球退場でマウンドを去った。

 岡山は昨年1月に他界した星野仙一氏の故郷。同様に縁のある楽天に競り負けた矢野監督は在りし日に恩師から託された夢を改めて思った。「楽天とタイガースの日本シリーズというのは言われていたしね。もちろんここに来たら、それを思い出す。近い将来にするように頑張っているけど。今は目の前の試合を頑張るしかできない」。期待する若手を起用した末の惜敗。約束の秋を目指し、前を向いた。(山本 浩之)

続きを表示

2019年6月19日のニュース