巨人・菅野、セ界トップ7勝 初回3失点から“変身”2回以降被安打1「交流戦優勝したい」

[ 2019年6月17日 05:30 ]

交流戦   巨人7-3日本ハム ( 2019年6月16日    札幌D )

力投する巨人先発の菅野(撮影・森沢裕)
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 これがエースの修正能力なのか。巨人・菅野は初回先頭から4連打を浴びるなど、5安打で3失点。だが2回以降はわずか1安打と別人の姿を見せた。

 「初回はいろんな球種を使いながら、やられてしまった。でもカーブとフォークは捉えられていなかった。(炭谷)銀さんとうまく組み立てられた」

 初回の5安打は直球、スライダー、ツーシームを打たれた。捕手の炭谷とベンチですぐに修正ポイントを確認。カーブとフォークの多用を決めた。2回は中島と大田から空振りを奪うなど、フォークで3者凡退。カーブも多投し、縦の変化と打者のタイミングを外す奥行きで勝負した。

 プロ入り初の父の日の登板だった。幼少期から厳しく育てられた父・隆志さんに最も言われたのは「ワンランク上を意識する」こと。練習で30メートルダッシュを10本走る際は「今より次を速く走れ」と意識づけされた。

 常に上を目指す。そうして築いた総合力の高さは投球だけではない。5回無死一、二塁。近藤のゴロは自身の守備範囲だったが、菅野は捕らず、二塁手の若林に任せて二ゴロ併殺となった。「捕ろうか迷ったんですけど、あの一瞬でグラブを引っ込めてゲッツーにできた」。瞬時の判断も光りアウトを重ねた。

 7回を6安打3失点にまとめた投球に、原監督も「立て直して、ちょっと変化球を多めにしたのかな。ストライクゾーンを広めに使った」と称えた。腰の違和感から復帰後は2戦2勝。リーグトップタイの7勝目に、宮本投手総合コーチも「エース復活でよろしいんじゃないでしょうか」と話した。

 5カード連続の勝ち越しとなった。交流戦は首位ソフトバンクとゲーム差なしの2位に浮上した。リーグ順位でも首位・広島に0・5ゲーム差だ。「交流戦を優勝して、何とかリーグも優勝したい」と菅野。次回は23日ソフトバンク戦の予定。優勝を懸けた一戦となる可能性がある。(岡村 幸治)

 《初回3失点以上→白星は自身2度目》菅野(巨)が7回3失点でリーグトップタイの7勝目をマークした。初回に3失点以上しながらの勝利投手は5月8日のDeNA戦(3失点)に続き自身2度目。初回3失点以上は昨年まで6年間で5試合0勝3敗だったが、今季は2連勝と打線の援護にも恵まれている。また、巨人は交流戦で開幕4カード連続で勝ち越し。12年の3カード連続を抜き球団最多となった。

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