広島、逆転勝ちで首位死守 3番昇格の西川が曲芸V打「大阪のおとん、俺やったよ」

[ 2019年6月17日 05:30 ]

交流戦   広島4―2楽天 ( 2019年6月16日    楽天生命パーク )

<楽・広>7回2死二塁、西川が勝ち越し適時打を放つ(撮影・村上 大輔)
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 広島は16日の楽天戦で、打順組み替えが奏功して、4―2と逆転勝ちした。3月30日の巨人戦以来の3番に昇格した西川龍馬内野手(24)が同点の7回に決勝打となる左前適時打を放ち、不調で7番に降格したサビエル・バティスタ外野手(27)も3安打2打点と発奮。引き分けを挟んでの連敗を3で止めて、2位・巨人と0・5ゲーム差のまま首位を死守した。

 動いて、打線の活気を取り戻した。5月12日のDeNA戦から不動だった中軸を1カ月ぶりに“解体”。競争意識は刺激され、打順が入れ替わった「旧3、5番」の2人が主役となった。

 同点の7回2死二塁、開幕2戦目の3月30日巨人戦以来の3番に昇格した西川に打席が回った。2ストライクから、見逃せばボールの外角低めの岸のチェンジアップに食らいつく。体勢は崩されても、ワンバウンド直前で拾った。高度な技術がもたらす“悪球打ち”で、左前に運んだ勝ち越し適時打は、この日の決勝打。敵地でのヒーローインタビューでは、「大阪のおとん、今日俺やったよー」と、父・善博さんに父の日の感謝を伝えた。

 「余裕でボールでしょ…。たまたまです。追い込まれると、真っすぐはファウルにしようとか、方向性を出して何とか対応できればと思っている」

 3試合12打席連続無安打で3番を西川に譲って7番に降格したバティスタは、静かに燃えていた。1点劣勢の2回1死一、二塁から左翼線への適時二塁打で同点とすると、6回2死三塁から再び同点となる左越えの適時二塁打を決めた。8回の中前打で計3安打。「打順は関係ない。1番大事なのは、先発で試合に出ること。今日のような打撃を続けていきたい」と復調を誓った。

 4番・鈴木を除き、日替わりだった中軸を5月からほぼ固定して、月間20勝の球団記録を更新した。首位浮上を支えた中軸の打順変更に、東出打撃コーチは「最近、バティの入りが良くなかったから」と説明。11試合目にして交流戦初の2桁安打に乗せて、交流戦打率・205と、12球団ワーストの打線が機能し始めた。

 引き分けを挟んでの連敗は3で止めて、2位・巨人とは0・5ゲーム差のまま首位を死守した。同打撃コーチは、「これという形はまだ」と新打線は流動的でも、新たな攻撃オプションを携えてマツダに戻る。(河合 洋介)

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2019年6月17日のニュース