佛教大 劇勝で初4強 4番・石井太尊がサヨナラスクイズ

[ 2019年6月13日 18:41 ]

第68回全日本大学野球選手権大会 準々決勝   佛教大4―3東北福祉大 ( 2019年6月13日    神宮 )

<全日本大学野球選手権佛教大・東北福祉大>サヨナラ勝ちに歓喜の佛教大ナイン(撮影・島崎忠彦)
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 佛教大(京滋大学野球連盟)が劇的なサヨナラ勝ちで同校史上初の4強に進出した。1―3の8回無死一、二塁、リーグ首位打者の木岡大地外野手(2年=上宮太子)の左翼線2点三塁打で同点。3―3の9回1死二、三塁、4番・石井太尊内野手(4年=玉野光南)がサヨナラスクイズを決めた。田原完行監督(59)は「この前(2回戦)と同じで、実感が湧きません」と穏やかに笑った。

 元ボクシング世界ヘビー級王者、マイク・タイソンと同じ読みの名前を持つ男が強烈パンチならぬ、技巧的バントで試合を決めた。「何度もチャンスで回してもらったけど、凡退してしまった。チームに貢献できて良かった。昔からバントは得意なんです」。カウント1―0からの投球を、確実に三塁前へ。十分に打球の勢いを殺し、三走を迎え入れた。

 大の格闘技好きの父・浩伸さんから、もらった名前。「すぐに覚えてもらえるし、名前で呼んでもらえる」と笑う。自身は格闘技にあまり興味はないが、名前自体は気に入っている。2回戦・愛知工大戦では本塁打も記録するなど、1回戦から全試合を観戦する父に活躍を届け続けている。

 アートの島として知られる香川県直島町出身。玉野光南に通学するため、草間弥生の「南瓜」を横目に船に乗り込んだ。「あれを(写真等で)見ると、どこにいても島を思い出せるんですよ」。故郷を愛する心優しき主砲がミラクル進撃の原動力となる。

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