阪神・福留2軍で実戦復帰 志願の3打席目に安打、最短11日1軍へ前進

[ 2019年6月9日 05:30 ]

福留は走塁も無難にこなす(撮影・井垣 忠夫)
Photo By スポニチ

 阪神・福留孝介外野手(42)が8日、ウエスタン・リーグの広島戦で右ふくらはぎ筋挫傷から実戦復帰を果たした。「5番・DH」で出場し、3打数1安打。2打席で退く当初予定を変更し、志願して立った3打席で左前打を放ち、実戦走塁もこなした。9日の同戦では左翼守備に就くことが濃厚で、11日のソフトバンク戦での最短復帰へ大きく前進した。

 登録を外れた1日から数えて8日目。戦列復帰への強い思いが表れた。予定の2打席をいずれも空振り三振で終えた後、「もう1打席立っていいですか」と申し出た。迎えた5回2死。ローレンスの2球目の外角直球に反応し、うまく合わせて遊撃左を抜いた。

 3打席目が欲しかったのは、安打という結果を求めたからではない。代走を送られることなく一塁走者に立ち、四球で二進。板山の一ゴロでは三塁ベースを回るところまで走り、感覚を確かめた。1軍へ戻るために必要な“試運転”だった。

 「分かりません。ノーコメント」と具体的な言葉は残さなかった福留に代わり、平田2軍監督は「走塁もこなしたし、問題ない。しっかり打つし、さすがだよ」とうなずいた。2軍合流後は若手に積極的に助言。18歳小幡の三塁打ではガッツポーズで喜んだ。

 知らせを聞いた矢野監督も喜んだ。「凄く前進したと思う。野球観が鋭かったり、俺らの見えない部分を見えてくれたり。そういう部分でも、早く戻ってきてもらいたいのが正直なところかな」。残る課題として実戦守備をクリアすれば、準備は整う。(阪井 日向)

続きを表示

2019年6月9日のニュース