ヤクルト49年ぶり15連敗…セ界最悪タイの月間20敗目

[ 2019年6月1日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト2―3DeNA ( 2019年5月31日    神宮 )

9回2死、遊ゴロに終わり一塁にヘッドスライディングする奥村(右)=撮影・木村 揚輔
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 ヤクルトは31日、DeNAに2―3で敗れ、70年に16連敗して以来、49年ぶりとなる15連敗を喫した。8回にウラディミール・バレンティン外野手(34)の右翼線2点二塁打で1点差としたが、反撃及ばず。5月はリーグワーストで球団ワーストでもある20敗目となった。

 9回2死走者なし。最後の打者となった途中出場の奥村は平凡な二ゴロにも一塁に頭から飛び込んだ。ユニホームは真っ黒。高校球児と見紛うような執念を見せたが、1点が遠すぎた。

 小川監督は「終盤に追い上げたので。とにかく明日(1日)につなげていくしかない」と声を絞り出した。1970年にセ・リーグ記録の16連敗を喫して以来の15連敗。27日に自宅近所の神社を参拝したという小川監督だが、願いは通じず。これで5月の黒星は20に積み上がった。前身の国鉄時代の62年8月に記録して以来、57年ぶりの不名誉な記録に並んでしまった。

 先発・ブキャナンは6回1失点と好投したが、あと一本が出なかった。3試合連続で4番で出場した村上は6回2死一、二塁から今永の外角への136キロを強振したがバットの先で中飛に倒れた。8回には1死一、二塁からパットンの真ん中へのスライダーを引っかけ一ゴロ。「チャンスに回ってきたけど、打てなかった。そこが自分に足りないところ。勝ちに貢献したいと思ったけど…」。前日の広島戦からバレンティンと同時先発でも4番に座る。連敗脱出を託された19歳は敗戦の責任を背負った。

 本拠地では投手と野手が分かれて行う試合前のウオーミングアップはビジターでは全員で行った。34歳の坂口が「声出していこう」と盛り上げ、西田が先輩・雄平をいじり笑顔もあふれた。普段通りに試合に入ったが、投打の歯車がかみ合わない。最短で、あす2日にも自力優勝の可能性が消滅するが、悲観しても始まらない。青木も「1本出ればひっくり返る試合。とにかくこれを続けていくこと」と前を向いた。

 1日はドラフト1位の清水が初登板初先発する。「勝てていない状態だが、先輩たちは前向きにやっている。続いていければ」と話した。長く、暗いトンネル脱出へ、ルーキーが月が替わって新しい風を呼び込めるか。 (黒野 有仁)

○…ヤクルトがDeNAに2―3で敗戦。5月14日からの連敗が15に伸びた。ヤクルトの15連敗は16連敗した70年以来49年ぶり2度目。15連敗以上を2度記録したのはロッテ(78年15連敗、98年18連敗)だけで、セでは初めてだ。引き分けを挟まない15戦15敗は5度目。過去4度の中で1点差負け最多は39年金鯱と55年大映の4度。今季のヤクルトは6度とあと一歩の敗戦が目立つ。

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2019年6月1日のニュース