米ドラ1から日本球界へ…スチュワートがソフトB入団会見「パイオニアになる」

[ 2019年6月1日 05:30 ]

ソフトバンク入団会見に臨んだ(左から)ボラス代理人、スチュワート、三笠GM(撮影=奥田通信員)
Photo By スポニチ

 ソフトバンク入りを決めたカーター・スチュワート投手(19=イースタン・フロリダ州短大)が30日(日本時間31日)、代理人のスコット・ボラス氏(66)の事務所で会見した。昨年6月の大リーグのドラフト会議で1巡目指名された逸材。6年総額700万ドル(約7億6300万円)以上で合意したとされ、日米球界の構造を変えるパイオニアとなる考えを口にした。

 前例のない挑戦にスチュワートは前向きに語った。米若手有望株の日本球界入り。「米国のアマチュア選手にとって一般的なことではないので、まず驚いた。でも考えれば考えるほど素晴らしい機会だと思った」と決断した心境を明かした。

 昨年6月、ブレーブスにドラフト1巡目指名されたが、身体検査での手首の問題で契約金を減額され、入団に至らなかった。今年6月のドラフトでも上位指名が有力視されていたが、年明けにソフトバンクから入団を打診された。家族と来日し、1、2軍の試合や練習環境を視察後、日本行きを決めた。「若いアマ選手に新しい機会をつくり、違う道を提示できれば。後々、いいアイデアだったと誰かが評価してくれるようになればうれしい」と意欲的だった。

 同席した代理人のボラス氏は「米国のシステムに彼は失望させられた。日本がはるかにいい機会を提供していた」と明かした。日本は「規律や生活環境、栄養の観点でも現状のマイナーリーグよりずっといい」と強調。米国では有望新人でもマイナーで数年は下積みを積むのが主流で、デビュー後も3シーズン経て調停権利を得るまで年俸が低く抑えられる。高額契約を結べるFAとなるにはメジャーデビューから6シーズンが必要。スチュワートは順調にいけば、6年後の25歳の段階でポスティングシステムにより、直接米球界に進むよりも早く大リーグ球団と高額契約を結ぶことが可能となる。

 ボラス氏は自身が代理人を務めるマリナーズ・菊池や、ヤンキース・田中、エンゼルス・大谷らがメジャーで活躍している現状を挙げ、「日出(い)づる国」にちなみ「腕出づる国」と投手を示す「腕」を使って持ち上げた。

続きを表示

2019年6月1日のニュース