西武・山川 日本人最速100号!秋山超え321戦目、「母の日」に親孝行アーチ2発

[ 2019年5月13日 05:30 ]

パ・リーグ   西武6―3日本ハム ( 2019年5月12日    札幌D )

<日・西>3回、14号2ランを放ち通算100号本塁打を達成し、喜ぶ山川(撮影・高橋茂夫)
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 西武・山川穂高内野手(27)が12日、日本ハム戦の3回に左翼席最上段へ推定150メートルの14号2ランを放った。史上291人目となる通算100本塁打で、321試合目での到達は1987年に、秋山幸二(西武)が記録した351試合の日本選手最速を大幅に塗り替えた。7回にも15号ソロをマークし、本塁王打争いを独走。「母の日」に、女手一つで育ててくれた母へ感謝のアーチを贈った。

 どこまで飛んでいくのだろうか。メモリアルアーチは高々と舞い上がった。山川は「手に感触が残らない感覚。完璧だった」と振り返った。打球は左翼席最上段で弾んだ。

 「僕は2軍生活が長かったので、最速と言われてもピンとこない。でもうれしく思う」

 2点リードの3回1死二塁。バーベイトの147キロ直球を振り抜いた。推定150メートルの14号2ラン。日本選手では秋山幸二の351試合を大幅に更新する321試合目で100本塁打を達成した。

 女手一つで育ててくれた母へ、感謝の一発にもなった。「決して裕福ではないけど、僕がお母さんの分もご飯を食べて、育ててもらった。あそこまで飛ばせる体にしてくれて感謝してます」。中学3年間で体重50キロから100キロまで増え、現在は108キロ。母・喜代子さんは10日に54度目の誕生日を迎えたばかり。記念球を「母の日」と「誕生日」を兼ねてプレゼントとする。

 4点リードの7回にも通算101本目となる15号ソロを左翼席に放り込んだ。記録にこだわりはないが、本塁打にこだわってきた。「朝起きて考えるのは本塁打のことだけ」。練習では直球だけを打つ。多くの選手は変化球も交える。コーチにもその練習を勧められたが「本塁打を打つためには、対投手ではなく対自分。投手が代わっても関係ない。打席で自分のスイングをするため」と信念を貫く。本塁打王を6度獲得した中村も直球だけを練習で打つ。その姿を見て「自分もそうしよう」と腹をくくった。

 本塁打王を争うロッテ・レアードに2本差をつけて単独トップに立った。「まだまだ通過点」。見据える先には、令和初のタイトルと50発がある。主砲の2発もあって、チームは連敗を5でストップ。大きく育ててくれた母、そして勝利のために、これからもアーチを描き続ける。(武本 万里絵)

 ▼西武辻監督(元同僚の)秋山幸二は本塁打打者という感じじゃなくて、走って、守ってだった。山川は生粋の本塁打打者。(上段まで飛ばし)それだけ並外れている。

 ▼西武十亀(6回1/3、3失点で今季初勝利)テンポ良く投げられるようにしたい。

 《通算100号はプロ野球291人目》山川(西)が12日、日本ハム戦の3回にバーベイトから今季14号を放ち通算100本塁打を達成。プロ野球291人目。初本塁打は14年9月15日楽天戦で辛島から。通算100本塁打の最速記録は90年ブライアント(近鉄)の246試合だが山川の通算321試合は87年秋山(西)の351試合を32年ぶりに更新する日本人最速記録になった。

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