阪神 打線沈黙13三振…3位後退 矢野監督「何とかしたかったな」

[ 2019年5月12日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1―5中日 ( 2019年5月11日    甲子園 )

打線が沈黙して敗れ、厳しい表情の矢野監督(88)(撮影・北條 貴史)
Photo By スポニチ

 阪神は11日の中日戦に完敗を喫した。打線は7安打1得点と沈黙。3点を追う5回の好機で近本が、7回は代打・鳥谷が凡打に倒れた。2位で並んでいたヤクルトが勝ったため、3位に後退した。

 初回の3失点より反発力を欠いた打線を悔いた。ファンを喜ばせたい思いが強い矢野監督は今季最多4万6616人の観衆を残念がらせたのが心痛む。5点を追う9回、無死から福留と梅野の連打で一、三塁の好機を築いたが、得点はマルテの三ゴロの間に奪った1点だけ。柳とは今季3度目の対戦で早くも2勝を献上し、完敗を認めざるをえなかった。

 「点が最後まで入らない状況で残念な試合になりましたね。立ち上がりはピッチャーは難しいんでね。まあ、それももちろんありますけど、打線がね、何とかしたかったなという方が大きいですね」

 指揮官の指摘は打線に向いた。反撃の絶好機は3点を追う5回2死二、三塁。近本が打席に立った場面だ。4月13日の中日戦では柳から右翼へ一発を放っていたが、内角直球に詰まり力のない遊撃へのハーフライナーに封じられた。8回にはセーフティーバントを試みて一塁へのヘッドスライディングを見せたがアウトになるなど、この日で打率3割を割った1番打者は「チェンジアップが良かった」と唇をかんだ。

 タイガースを応援する女の子「TORACO DAY」と銘打たれた一戦。虎党が最も沸いたシーンが7回2死二塁の場面だ。代打で鳥谷が登場。黄色い声援を一身に浴びた打席は投ゴロに倒れた。今季22試合に出場し、46打席で打点がない。ベテランの状態も気がかりの一つだ。指揮官は「(柳に対し)何とかできそうなチャンスはあった。そこで一本出てれいれば、流れは変わったと思う。そこで出なかったのが敗因」と分析した。

 カード勝ち越しをかけた第3戦は才木が先発する。「投げっぷりのいいピッチャーですし、どんどん向かっていくピッチングを見せてくれると思うので、それにバッターが奮起していいゲームにしたい」。今季3勝目を目指す若手右腕を早い回から援護したい。

続きを表示

2019年5月12日のニュース