阪神・近本、古巣に最新機器寄贈 総額約30万円の恩返し

[ 2019年5月10日 05:30 ]

近本が寄贈したタイム測定器「FASTRun―R」
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 阪神・近本が走力アップに一役買う最新機器を2年間在籍した古巣の大阪ガスに寄贈したことが分かった。合同会社ワイワイファクトリーが開発したタイム測定器「FASTRun―R」で、オプションなど一式そろえて総額約30万円の恩返しだ。「打撃ケージを予定していたんですけど、一度レンタルという形でチームで使ったことがあって、こういうのがあったらいいな…と思っていた」と明かした。

 元々は陸上やスキー向けに開発され、発着地点に設置したセンサーで通過タイムを測る機器だった。陸上4×100メートルリレーの日本代表やスキーの一流選手らが愛用し、17年11月に野球用も新たに開発。同時期に大阪ガスで先駆けてレンタル試用された。

 ベースにセンサーを巻きつけて踏んだ時の振動でタイムを測定。活用することで、より速くなる走り方を追求することができる。実際に近本も大阪ガス時代に効果を実感し、「調子が分からない時は機械に頼った方がいいかな」と説明した。開幕からの1カ月強で10盗塁に到達。50メートル5秒8を誇る猛虎の新スピードスターらしい贈り物だ。

 大阪ガス・橋口博一監督は「(値段が)高いものはいいからと言ったんだけど、ありがたい」と感謝した。今夏の都市対抗2連覇を目指し、既に走塁練習で使用。効果も表れ始めているという。「僕のような足を武器とする選手を育ててくれたらと思います」。戦う舞台は違っても育ててくれた恩は決して忘れない。(長谷川 凡記)

○…近本は対戦打率・370(27打数10安打)の好相性を誇る中日戦へ「チームに貢献できるように。連戦で貯金を作れたので、チームが優勝できるように頑張っていきます」と意気込んだ。8日に終えた12連戦では全戦で先発1番を務め、堂々の打率・306で勝ち越しに貢献。「疲れた中でどうやっていくかが大事」と一定の自信をつかんだ様子だった。

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2019年5月10日のニュース