広島・大瀬良、完投で3勝目!中5日はお任せ 4戦連続完投

[ 2019年5月9日 05:30 ]

セ・リーグ   広島3―2中日 ( 2019年5月8日    ナゴヤD )

力投する先発の大瀬良(撮影・椎名 航)
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 広島・大瀬良大地投手(27)が8日の中日戦で今季2度目の完投で3勝目を挙げた。尻上がりに調子を上げて5回以降を1安打に封じ、9回を2失点に抑えた。無四球の安定感が光り、中5日登板では4試合連続の完投勝利だ。今季最長の12連戦を白星で締めて6勝5敗1分けとし、再び勝率5割に戻した。

 登板間隔が詰まっても結果を出すのがエースだ。大瀬良は不思議と力が倍増する。9回2死無走者で阿部を二ゴロに打ち取り、女房役の会沢に両腕で抱き寄せられた。113球の力投。中5日では昨季から4試合連続の完投勝利へ伸ばした。

 決して本調子ではなかった。「序盤は打者に向かっていけていない感じだった」。援護は初回の3点だけ。2回にはビシエド、阿部、高橋に3連打を浴びるなど1点差に詰め寄られた。連続無失点が20回で途切れ、「無失点は気にしていなかったので、ここから一人一人という気持ちでいった」と切り替えた。

 3回以降を散発3安打に抑えた修正能力が頼もしい。4回無死一塁からは打者14人連続斬り。会沢は「中盤以降はフォークを使っていけたのも大きかった」と振り返り、自在に緩急を操って無四球で球数を抑えたことも完投へとつながった。

 昨季は投球の際に差し出す左腕を上方に掲げる新フォームを取り入れて最多勝と勝率第1位の2冠を獲得。今季は左腕の高さを昨季よりも随分と下げた。「タメを作って体を突っ込まないようにするため。去年1年間続けたことで、体が覚えたから、もう下げてもできるし、そこにこだわっていない」。開幕2週間前には左手を捕手側に早く差し出すフォーム変更も決断。「変えることへの怖さはない」。必要とあれば変化を恐れず、さらなる進化を期した。

 シーズン序盤のヤマ場と目された12連戦を勝ち越しで終え、「何とか勝って終わりたいと思っていた」と喜んだ。緒方監督の言葉が絶大な信頼を物語る。「そのつもりで9回のマウンドに送り出している。しっかり結果、内容を見せてくれているわけだから。信頼を積み重ねていって、今は大きくその段階に入っていっている」。エースの階段をまた上がった。(河合 洋介)

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2019年5月9日のニュース