阪神新人コンビ躍動 近本、走塁でGかく乱 木浪は好守

[ 2019年4月21日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0―2巨人 ( 2019年4月20日    甲子園 )

<神・巨>初回無死、近本は遊撃内野安打し、二塁ベースが空いているのを見て二塁を陥れる。遊撃手坂本(撮影・北條 貴史)
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 宿敵巨人に5連敗となった屈辱の一戦の中に希望を見いだすとすれば、やはり新人コンビの躍動だ。ともに19日は先発を外れていた阪神のドラフト1位・近本と同3位・木浪がそろって先発復帰。1安打ずつをマークし、近本は走塁、木浪は守備でも見せ場をつくった。

 まずは、1番で出場した近本だ。初回、先頭で遊撃左へのゴロで快速を飛ばし楽々と内野安打。さらに巨人内野陣のミスで二塁ベースが空いているのを確認すると一気に次の塁を狙った。慌てたヤングマンが二塁ベースカバーに向かった坂本勇に悪送球する間に三塁を陥れた。後続が続かず先制点を逃したが、トップバッターとしての役割を果たした。

 「まずは一塁までしっかり駆け抜けることを意識して走った。ああいう場面はサードが二塁ベースにいくんでしょうけど、空いていたので“いける”と判断したというか、勝手に行っていました」

 天性の俊足だけでなく、次の塁を狙うどん欲さも非凡。関学大時代には一塁走者だった試合で、一塁線ぎりぎりの送りバントを、相手の投手と一塁手がファウルになるかどうか見極めている間に三塁を陥れたこともある。続く3回無死一、二塁では三塁前への犠打も決めた。

 「8番・遊撃」で出場した木浪も負けていない。3回先頭で右前打し、その後、三塁まで進んだが生還することはできなかった。守っても5回無死一塁から、自身の前で高く跳ねた山本のゴロを下がりながら好捕し併殺に仕留めた。前夜に2失策した北條とは対照的に再三の好守備を見せ「まずは守備から。集中して守っていました」と手応えを口にした。

 チームとして、新人頼みでは寂しいが「キナチカコンビ」がひと際目立っているのは紛れもない事実。2人がそろえば何かが起きる――。必勝を期す平成最後の「伝統の一戦」も、平成6年生まれの2人に期待が集まる。 (山添 晴治)

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