広島、両リーグ最速10敗 打順変更実らず5連敗で借金7

[ 2019年4月13日 05:30 ]

セ・リーグ   広島0―6DeNA ( 2019年4月12日    横浜 )

7回1死、見逃し三振に倒れた鈴木(右から2人目)、緒方監督(中央左)ら広島ベンチ(撮影・島崎忠彦)
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 負の流れを断ち切れない。広島は12日のDeNA戦(横浜)に0―6と完敗。今季2度目の零敗を喫し、両リーグ最速で10敗に達した。不振の田中広を8番に下げる打順変更も実らず、攻撃陣は左腕・今永の前に1安打と不発。先発・大瀬良も6回4失点と粘れず2敗目が付いた。チームは5連敗で借金7となり、1979年の優勝年に抱えた最多借金6の「デッドライン」を超えた。

 勝機に乏しい試合だった。左腕・今永の前に9個のゼロを並べ、灯した「H」ランプは4回の先頭・菊池涼が放った左前打の1本だけ。得点圏に走者を進めたのも、先頭・鈴木が四球で歩いた2回2死二塁の一度だけ。まさにお手上げで、緒方監督は完敗を認めた。

 「打者が全て振れていないわけじゃない。コーチが指示を出した中で、打ちにいって捉え切れなかった」

 投壊、拙守が目立つが、強力だったはずの打線もタイムリー欠乏症に陥っている。負の流れを変えようと、首脳陣は打順変更に打って出た。迎打撃コーチは「いつも通り、打つ確率が高いと判断した選手を上位に当てはめた」と説明した。

 1割台に低迷する田中広を8番に下げ、1番に野間、3番にバティスタを入れたニューオーダー。だが、出塁すらままならない状況では、打順変更も何も関係ない。昨年9月15日の中日戦以来となる8番で、3打数無安打に終わったリードオフマンは唇を噛みしめる。

 「悔しいけど、今は我慢。一日も早くいい流れを持って来られるように頑張ります」

 4番・鈴木も快音が途絶えて久しい。4回1死一塁では、中堅への大飛球に歓声が上がったものの、ひと伸びを欠いた。厳しい攻めが目立つ中で、苦境を打破しようと懸命にもがく主砲。ただ、自己ワーストを更新する5試合20打席連続無安打にも悲壮感はない。

 「打ててはいないけど、自分の中で状態は悪くない。勝ちたい気持ちは強いです」

 今季2度目の零敗を喫し、32イニング連続適時打なし。5連敗で借金7となり、1979年の優勝年に抱えた最多借金6のデッドラインを超えた。それでも2012年の巨人など3球団が借金7から、2007年の日本ハムは同8から、それぞれ優勝を飾った例もある。

 「また切り替えて。反省するところは反省して、明日のゲームに臨むだけ」と指揮官。残り130試合、セ界王者なら白旗を上げるわけにはいかない。 (江尾 卓也)

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2019年4月13日のニュース