阪神 福留「苦しい時にオレがヤル!」 来月42歳 引き際は「全く考えていない」

[ 2019年3月28日 09:15 ]

開幕を前に今季にかける熱い思いを語った福留(撮影・坂田 高浩)
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 阪神の福留孝介外野手(41)が27日、スポニチ本紙の開幕前スペシャルインタビューで29日に開幕する今季への思いを激白した。新人1、2番コンビなどチームの若返りが進む中で「苦しい時にオレがヤル!」と宣言。最下位からの逆襲を期すプロ21年目は、チームや若手が苦境に立たされた時こそ百戦錬磨の存在感を見せる意気込みだ。(取材・構成 山添 晴治、山本 浩之)

  ――セ・リーグ最年長野手の実感は。

 全くない。そう言うのは周りの人であって、僕自身がどうこうというのは一切ない。

 ――来月で42歳。年齢的にはどうしても引き際の話も出るが。

 それは本当に全く考えていない。1日1日をどうやって過ごそうかとか、昨日より今日、今日より明日、少しずつでもいいから前に進んでいられるようにと常に思っているんで。“どうやったらもっと良くなるだろう”、“どうやったらこれができるようになるだろう”という気持ちは多分、ずっと持ち続けると思うし、それを持っているのが当たり前だと思っている。

 ――去年の最下位から優勝を目指すことになった。

 目標は大きく優勝というのは当然のこと。ただ、最下位だったということをどれだけ選手が悔しいと思って戦えるか。もうあれを味わいたくないと思ってやれるかだと思う。その気持ちが最後までないと。去年はたまたま最下位だったと思っているようではダメ。

 ――自身も最下位は初体験。

 僕もキャリアの中で初めて最下位になって、やっぱり悔しかったし、腹立たしかった。消化試合というか、順位が決まった後の試合はすごくむなしかった。こんなにもつまらないものか、こんなにむなしいのかと。もうあんなゲームはやりたくないし、そのためには勝たなきゃならない。それが、去年のシーズンが終わった時の最初の気持ち。それは自主トレ、キャンプからここまでずっと持ってやってきている。それをどれだけ若い選手も持ってやっていけるかじゃないかな。

 ――自分の存在感はどこで見せる。

 今さら何かをアピールしたいとかはない。これだけ若い選手がいると、勢いがある時は行けると思う。けど、苦しくなった時、しんどくなった時に自分がいる意味、意義というのを出せたらいい。必ず苦しい時は来る。そういう時に踏ん張れるか、そのままズルズル行ってしまうのかで全く違う。そこで僕や鳥谷、糸井。投手なら能見や球児。そういう選手がどれだけ踏ん張れるか。それだけの経験をしてきているんだから、その経験でどうやって支えていけるかという部分で僕らが頑張らないといけない。

 ――順風満帆で行けるほど甘くない。

 優勝する時だって、1年間ずっと良い状態でいられるわけじゃない。悪い時はある。それをどうやって断ち切って、そこで踏ん張っていられるか。悪い時は悪いなりに何とかしなきゃいけないんだから。そういう時に勢いで行くと失敗することは多々ある。そうじゃなくて“ここは一つ冷静になって”という風にできるのがベテランだと思うから。

 ――チームスローガンは「ぶち破れ! オレがヤル!」。自身がヤルべきこととは。

 今言ったように「苦しい時にオレがヤル!」というつもりでやっていきたい。良い時は若い選手が“オレが、オレが”と行ってもらったらいい。しんどい時に「何とかしてやる」という風に打席に立てたらいいなと思う。

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