横浜 及川、もう151キロ 今季初戦5回零封 センバツへ好感触

[ 2019年3月10日 05:30 ]

招待試合   横浜3―2美里工 ( 2019年3月9日    コザしんきんスタジアム )

<横浜・美里工>5回無失点と上々のスタートを切った横浜の及川
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 今春センバツ(23日開幕、甲子園)に出場する横浜が9日、沖縄で行われた招待試合で今季初の対外試合を行った。今秋ドラフト1位候補の153キロ左腕・及川(およかわ)雅貴投手(2年)は美里工(沖縄)戦に先発し、5回を1安打無失点6奪三振の好投。早くも151キロをマークし、上々のスタートを切った。

 断続的に雨が降る悪条件でも、気にする様子もない。今季初の対外試合。及川はドラフト1位候補らしい堂々とした投球を披露し、直球は早くも自己最速にあと2キロと迫る151キロを計測した。

 「初戦なので緊張しました。151も出たんですか?」。本人も驚くスピードは初回に4番・富島からファウルを奪った球だ。初回の先頭打者に右前打を許した以外は安打を許さず、5回無失点。2回以降毎回の6三振を奪い「調子が良いわけじゃないけれど、無失点に抑えられたのは良かった」と振り返った。

 1メートル83の長身左腕だが、細身だった。スタミナをつけるために、冬場は筋力トレーニングで鍛えながら「1日6食」を実行した。2キロ増えて74キロとなった体はひときわ大きく見えた。2回1死一、二塁のピンチも2者連続空振り三振。昨年までなら崩れることもあった場面を「しっかり踏ん張れた」。打っても6番で4回の右中間三塁打など2安打と非凡な打撃センスを見せた。

 ネット裏には9球団20人のスカウトが集結。西武は最多6人で視察し、渡辺久信GMは「迫力がある。これからも見ていく素材であることは間違いない」と言った。ロッテの永野吉成チーフスカウトも「タイプとしては(マリナーズの)菊池雄星。身体能力も非常に高い」と地元・千葉出身の逸材を評価した。

 この日は星稜・奥川や創志学園・西のドラフト1位候補も今季初登板。その中でも最速をマークしたが、及川は冷静だ。「数字は意識していない」と言い、「ここからしっかり投球の感覚を戻したい」と約2週間後に迫った大舞台を見据えた。(松井 いつき)

 ◆及川 雅貴(およかわ・まさき)2001年(平13)4月18日生まれ、千葉県出身の17歳。小3から野球を始める。八日市場二中では匝瑳シニアに所属し3年時にU15日本代表入り。横浜では1年春からベンチ入りし、夏の甲子園では秀岳館戦で救援し3回無失点。2年の昨夏の甲子園では2回戦の花咲徳栄戦に先発し、7回途中4失点。1メートル83、74キロ。左投げ左打ち。

 ▼オリックス中川隆治アマスカウトG長 将来のエース格になれる投手。菊池雄星みたいになれる。

 ▼DeNA稲嶺茂夫スカウト ボールの切れが良くなった。フォームを工夫しながら投げている。これからも追いかけていく。

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2019年3月10日のニュース