張本氏、日本ハム・清宮の新打法を解説 右足上げ幅小さくなり「間」が生まれた

[ 2019年2月22日 09:00 ]

練習試合   日本ハム12―4楽天 ( 2019年2月21日    金武 )

<練習試合 楽天・日本ハム>1回1死一、二塁、3ランを放つ清宮(撮影・西海健太郎)
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 【張本勲 CHECK!】2年目を迎え、清宮はたくましくなった。午前中の打撃練習から見たが、スイングは力強く、打球も鋭い。打撃コーチに聞いたら腰回りも大きくなったという。そこに技術的な進化が加わったのが初回の本塁打だった。

 一発の直前、追い込まれてから低めのフォークに2球続けてバットが止まった。技術的な裏付けがある。今季の清宮はステップする際の右足の上げ幅が小さくなった。これにより打撃で最も大切な「間」が生まれるのだ。

 上げ幅が小さくなったことで、踏み出して接地するタイミングも早くなった。0・1秒でも早ければボールを「探して」打つことが可能になる。踏み出しが遅れて「探しながら」打つのとは天と地の差だ。この一瞬の「間」があればこそ、低めの変化球を苦もなく見逃すことができる。

 清宮の目標は王(貞治)ちゃんだという。そのためには内角直球の「さばき」を磨いてほしい。2打席目の右翼ポール際への大ファウルも内角球だったが、王ちゃんは脇をグッと締めて、バットを縦に振るようなイメージで詰まらせながらポールの内側に運んだ。この技術を会得すれば鬼に金棒だ。クリーンアップを打って、30本塁打も期待できる。3番・近藤、4番・中田、5番・清宮の並びは破壊力満点だろう。(スポニチ本紙評論家)

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