広島・緒方監督 ドラ1小園「ほんと将来が楽しみ それも近い将来」

[ 2019年2月21日 08:30 ]

野村謙二郎氏との対談で、今季こそ「日本一」を誓った緒方監督(撮影・中村 与志隆)
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 【野村謙二郎氏 緒方監督を直撃 1】広島の沖縄2次キャンプは21日から最終クールに突入。リーグ4連覇と悲願の日本一を目指す緒方孝市監督(50)を、前広島監督でスポニチ本紙評論家の野村謙二郎氏(52)が直撃した。この中で指揮官は、ドラフト1位ルーキー・小園を大絶賛。注目の3番には野間、田中広らを試して新打線の熟成を期待した。

 野村 春季キャンプは佳境に入る。ここまでの仕上がりは?

 緒方 戦いは昨年の秋からスタートしていますからね。新戦力がいかに台頭してくれるか。その意味ではプラスが数多く見えるし、新人を含めて楽しみな人材も多数います。ただ、本当の競争はここから。実戦をこなす中で本当に1軍戦力になり得るのか。3月中旬までにある程度、見極めたいと思います。

 野村 その新人。失礼だけど、小園は想像以上だね。ドラフトでいい選手を獲ったとは思ったけど、実際に見ても並みの新人じゃない。監督の見方は?

 緒方 そのままですよ。野村さんに、そこまで思わせる選手はそんなに居ない。しかも高卒で。僕らの第一印象もすごい選手が入ってきたな…と。日を追うごとに疲れるどころか動きがよくなるし、実戦段階になっても全く見劣りしない。すごいことですよね。

 野村 プロ野球のキャンプは長い。疲労が蓄積する中で、厳しいメニューを明るくこなし、実戦をこなすだけでもすごいと思う。

 緒方 そうですね。

 野村 ファンの人たちは、小園をどこで使うのか…が気になると思う。ま、そこは、緒方監督が球団と話し合って育成方針を決めることなので、答えを出さなくてもいいけど、非常に期待する選手なのは間違いない。

 緒方 ほんと将来が楽しみ。それも近い将来が楽しみですね。

 野村 今年の戦いに目を移すと、2年連続MVPの丸が居ない。穴を埋める若手の競争意識や伸びしろ、外野のポジション争いはどう見ている?

 緒方 ま、丸や新井が居ても居なくなっても、選手を育てなければいけないですから。それがカープというチームの宿命なので。

 野村 そうだね。

 緒方 センターの競争で言えば、去年ある程度の成績を残した野間がいる。彼が入れば守備の能力は(丸に)劣らない。期待する1人です。打線に加えたいと思わせるのは西川であり、新たに加入した長野もそう。今までにない打線ができるのかな…という楽しみがありますね。

 野村 4連覇を狙うカープは今年どんな打線を組むのか。ファンやわれわれ評論家もそうだし、プロ野球界全体も興味があると思う。

 緒方 野間は1番以外に、3番も試してみたいですね。機能しないのか、それとも面白い変化を起こして新しい形ができるのか。経験のある(田中)広輔の3番も見てみたい。今からいろんな打順の形を考えています。

 野村 うん。野間や広輔以外にも安部、松山も居るよ…と。

 緒方 そうそう。

 野村 いろんな打順を試しながら、これは機能した、これはうまくいかない…をオープン戦で見極める。

 緒方 相性を考えて相手が嫌がる打線を組むのも手。走力を重視したり、長距離砲を多めに入れるのも手だし、選手の状態を見極めて起用するのもわれわれの仕事です。いずれにしろ、2019年の打線の形を早いうちにつくりたいと思います。

 野村 試合ごとに選手をコロコロ代えるんじゃなく、スタンダードを決めたい…と。

 緒方 決めていきたいですね。責任を持たせる意味でもね。

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