今年は柔らかいオリックス宮内オーナー「ぼくがチーム内を取材した範囲では、相当面白いかな」

[ 2019年2月10日 05:40 ]

西村監督の出迎えを受けグラウンド入りする宮内オーナー(撮影・井垣 忠夫)
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 例年、宮崎キャンプを視察に訪れた際に厳しい言葉が出るオリックス・宮内義彦オーナー(83)の表情が、今年は柔らかい。西や金子ら主力選手流出による戦力低下が叫ばれる中、順位予想を促されると、思わずほくそ笑んだ。

 「案外よ、今年は、と思っています。皆さんの評価と全然違うんじゃないかな。ぼくがチーム内を取材した範囲では、相当面白いかな、という感じを受けている」

 「優勝」という言葉こそ出さなかったが、それに値する戦績を期待できる――。西村監督や球団幹部からチーム内競争激化の報告を受け「監督はエース級がいなくなってどうにもならん、という気は全くなさそう。チームの連中も、戦力低下とは誰も思っていなかった。だから逆に心配になった」と自虐的に笑うほど余裕を見せた。

 球場到着直後には、グラウンドで1、2軍全員を集めて「選手生活は今年で最後という覚悟でやってほしい」と厳しい訓示をした。「心配とうれしさが半々」と表現したが「戦力低下はメディア的評価。チームの幹部から全然そんなことはない。心配無用」と諭されたと明かし、23年ぶりの優勝も夢ではない、と感じたようだ。

 西村監督は「競争を勝ち抜いてくれれば面白い、強いチームにできる」と強調し10、11日の紅白戦では新生オリックスを見せるつもりだ。宮内オーナーは「若い選手が意外感を持つような活躍を見せてほしい」と、イチローのようなスター選手を待望。昨秋のオーナー報告では「私も若くない。3年先、5年先というわけにはいかない」と指揮官に厳命する一幕もあったが、この日は“ビールかけ”を想像していそうな笑みだった。

(鶴崎 唯史)

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2019年2月10日のニュース