元ヤクルト・大松の折れない心 海外での現役続行を模索「“やりきった”と辞めたい」

[ 2019年1月15日 10:30 ]

ヤクルト・大松
Photo By スポニチ

 昨季限りでヤクルトを退団した大松が、現役続行の道を模索している。米国の独立リーグやメキシコのリーグを中心に、今季の所属先をあたっている。「年齢もありますし、そう簡単には決まらないとは思いますが、やっぱり“やりきった”となってから辞めたいんですよ」。野球への情熱はまだ衰えない。だから、だろう。電話の声にも寂しさはない。

 今年6月には37歳を迎える。ヤクルトを退団後、国内他球団や社会人野球チームでの現役続行の道も探った。だが、現実は厳しかった。ある社会人野球関係者は「投手なら獲れた」と話す。「何人いても、多すぎるということはない」(同関係者)という投手に対し、野手には契約する人数に限界があった。

 ロッテを戦力外となり、17年から2年間はヤクルトに所属した。試合前の準備に始まり、試合後は勝ち負けにかかわらず、ベンチ裏のミラールームで素振りを行った。荒木や西浦やその姿勢を学ぶ選手は多かった。球団関係者に「若手を中心に周りに与えた影響は大きかった。引退してチームに残ってほしかった」と明かす人がいるほど実直であった。

 「ロッテはもちろん、ヤクルトでも貴重な経験をさせて頂いた。感謝しかないですよ」。16年のアキレス腱断裂の影響もほぼなくなり、コンディションに不安はない。現在も都内を中心にトレーニングを続ける。最愛の家族も理解を示してくれている。野球教室やイベントの出演などで収入を得ながら、今春意向の契約締結を目指していく。(川手 達矢)

続きを表示

2019年1月15日のニュース