巨人・原監督インタビュー 2番は坂本勇か丸 超攻撃的布陣で

[ 2019年1月1日 05:00 ]

「行け〜!」と野球盤に並ぶ巨人選手たちを応援する原監督(撮影・木村 揚輔)
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 新年を迎えた巨人・原辰徳監督(60)が、今季のチームスローガンに「Show The Spirit〜和と動」を掲げた。4年ぶりに復帰した名将は、攻撃的な2番として坂本勇人内野手(30)や広島からFA移籍した丸佳浩外野手(29)を起用する構想も披露。永遠の「若大将」として、チームを5年ぶりV奪還の「港」に導く。(聞き手・神田 佑)

 ――あけましておめでとうございます。今季、4年ぶりに監督に復帰された。チームスローガンは。

 「“Show The Spirit〜和と動”。この言葉を掲げて戦っていきたいと思います」

 ――「和と動」の意味は。

 「恩師でもある東海大相模の監督(父・貢氏)の教えに、スポーツと学業の両立と、“和と動”という言葉があった。意味は不思議と伝えなかった。それぞれが考えなさいという教育。父が野球をやる上での指針だったんだと思います」

 ――当時の解釈は。

 「あまり余裕がなくてね。よく分からなくて、単純な言葉だなあって思いました。難しい漢字ではないし」

 ――現在は。

 「(監督から離れた)この3年間、野球というものを少し楽な立場で見られていた。この“和と動”という言葉を、凄く自分の中で理解してきた」

 ――現在の解釈は。

 「“和”はチームワークやチームを愛する心、“動”は個々のパフォーマンス。両方が備わって、チームは最大限の力を発揮する。“和”は支えてくださるファンであり、“動”は戦う選手。いろんな解釈ができる」

 ――以前から使っている「Show The Spirit」は。

 「これは絶対不可欠。選手一人一人が(Spiritを)強く持って戦うことは大事なことだと思います」

 ――考えているオーダーは。

 「2番というのが、少し肝になるかなと考えている。坂本(勇)や丸を2番に入れてもいいかもしれない」

 ――ともに出塁率の高い攻撃的2番。

 「面白い攻撃ができるかもしれない」

 ――大型補強を行った。

 「計画していた中では、全ていい形で終了した」

 ――外国人枠は。

 「(投手と野手で)2―2なのか、3―1なのか、状況を見ながら。理想は2―2。相手が嫌がるのが理想」

 ――出場選手登録人数の上限が、28人から29人に変更される。

 「基本(1枠)はピッチャーだと思う。リリーフが8人あるいは7人と、1人増えることによってバリエーションが広がる」

 ――理想の勝ち方は。

 「先制、中押し、ダメ押し。長いペナントレースですから明日につながる勝利というのは大事になる」

 ――還暦での再スタート。「若大将」から「大将」になるか。

 「いやもう“若大将”でいたい。やっぱり“若い”とか“青い”というのはいい言葉」

 ――若さ、青さが意図するものは。

 「正直言って、勝負の世界で勝つことは簡単ではない。でも戦う前は若さであったり、青さであったり、あるいは希望が前面に出てこないと、チームを引っ張れないんじゃないかという気はします」

 ――若さを保つ秘けつは。

 「例えば僕はゴルフが好きだから、300ヤード飛んでいたら、距離を落とさないように回りたい。簡単に下がったんじゃ困る。多少は抵抗したい。どこかに挑戦者でいたいというのはあります」

 ――監督としてリーグ優勝7回、日本一3度の輝かしい経歴。

 「今までのキャリアは僕の中では、もうない。1年目、新米監督という立場で戦おうと思う。コーチから監督になった2002年の時よりもフレッシュ」

 ――選手との接し方は。

 「キャリアを盾にチームをつくろうとしたり、あるいは選手を育てようとしたりすることはマイナスだと思います。新米という部分でいくならば、(前政権時と)言葉の使い方、接し方というのは変わってくる」

 ――監督とは。

 「スキッパー、要するに船長さん。開幕から港を出て、出航する。どういう波が来ようが、勝利、優勝という港に行かせる。それは簡単な道のりではないし、一足飛びにはいけない。それがペナントレースですから」

 ≪大台まであと53勝≫原監督は02〜03、06〜15年と12シーズン巨人で指揮を執り、通算947勝712敗56分け(勝率.571)。史上13人目の監督通算1000勝まであと53勝に迫っている。巨人監督で達成すれば川上監督1066勝、長嶋監督1034勝に次いで3人目。

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