落合博満氏が考える若手指導法「全員に共通する答えなんてない…あるなら10割打ってる」

[ 2018年12月15日 17:48 ]

落合博満氏
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 元中日監督で野球解説者の落合博満氏(65)が15日放送のABCラジオ「道上洋三の健康道場」(土曜前7・00)にゲスト出演。現代っ子の若手選手育成法について熱弁を振るう場面があった。

 落合氏は、高卒1年目から3年連続で2桁勝利を挙げるなど阪神の若きエースに君臨しながら近年不振に苦しんでいる藤浪晋太郎投手(24)について「人の見て、いーなーコレって。オレがマネしたらできないかなって。そっから入った方がいいんじゃない?」とほかの選手を見てマネから入るべしと具体的にアドバイス。自身はそうしていたとし、現役時代には土肥健二氏(68)のバットの出のやわらかさと加藤英司氏(70)のバットコントロールを“お手本”にしていたことを明かした。

 その上で、「教えられることなんか反発しますよ、そりゃ」と若手選手の気持ちを代弁。「自分で意見持ってるわけだから。彼らは彼らなりに高校でこれだけやった、大学でこれだけやったっていうプライドがあるから。人が言ったって、ハイ分かりましたってやるはずがない。そりゃ、ないわ」と続けた。

 それは若手におもねるということではない。「だから」と続けた落合氏は「落ちるだけ落としちゃえばいいんだって。この世界はお前らが考えてるほど甘かないよって。這い上がるためには何が必要なんだっていうものを身をもって教えてやるってのも必要だと思う」と言い切った。

 「ただ、その時に教える側が押し付けちゃダメ。答え出しちゃダメ。それは“その人”の答えなんだから。全員に共通する答えなんてないんだって」と落合氏。

 「ところが教える人ってのは、これで大丈夫、これが絶対、これが答えなんだって教えるもんだからギクシャクしちゃう」とし、「そういう答えがあるなら10割打ってる!打ってない人が“こうだよ”って言ったって。お前ら、どれだけ打ったんだよって。そうなっちゃうでしょ?今の選手ってそういう値踏みするよ。こうやってコーチやってオレらに教えてるけども、じゃあ現役の時にどれだけ成績残したの?アナタはって。そっちの方にいく傾向があるだけにね、教える側も中途半端な生半可なことは言えないと思う」と若手選手の育成に携わる指導陣にも落合流アドバイスを送った。

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