楽天“4番候補”大谷同僚ブラッシュ獲り 3番浅村と19年型打線完成へ

[ 2018年12月3日 05:30 ]

楽天が来季4番候補として獲得に動くエンゼルスで大谷と同僚のブラッシュ
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 新4番は大谷同僚!楽天が新外国人候補として、今季エンゼルスに所属したジャバリ・ブラッシュ外野手(29)の獲得に動くことが2日、分かった。メジャー3年間で通算8本塁打ながら、マイナーでは通算169発。一本足打法から繰り出す打球速度は、メジャートップクラスとして知られる。獲得すれば、浅村栄斗内野手(28)と3、4番コンビを結成する予定で、19年型打線が完成する。

 積極補強を続ける楽天が来季の4番候補として、1メートル96、106キロの右の大砲ブラッシュにターゲットを絞った。石井一久GMが中心となって調査を進めてきたが、11月29日にメジャー40人枠を外れ、近日中にFAとなる見込みだ。

 「ビッグ・ダディ」の愛称を持つブラッシュは、今季は大谷が所属するエンゼルスで24試合に出場。外野のバックアップ要員だったため、打席数は少なく、39打数4安打、打率・103に終わった。しかし、主戦場の傘下3Aソルトレークでは、83試合で打率・317、29本塁打、68打点の好成績を残した。

 最大のセールスポイントは、大谷をも上回る打球速度だ。今季の平均94・6マイル(約152・2キロ)は、メジャートップの94・7マイル(約152・4キロ)を記録したヤンキースの主砲ジャッジに匹敵する数字で、弾丸のようなライナー性の打球を持ち味としている。パドレスに在籍した昨季は、メジャーを代表する左腕バムガーナー(ジャイアンツ)からもバックスクリーン直撃弾を放っている。大柄なわりに、選球眼が良く、日本向き。まだ29歳と若く、日本で飛躍する可能性は十分ある。

 最下位に沈んだ今季の楽天は総得点520が12球団最低。4番は今江が最多の56試合、ウィーラーが54試合と計7人が務めるなど、クリーンアップを固定できなかった。そのため、石井GMは打線強化をオフ最大の補強ポイントに掲げ、まずは西武からFA権を行使した打点王・浅村の獲得に成功。同GMは3番を予定しており「浅村の後ろに圧力をかけられる打者が必要。そうしないと、勝負を避けられる。根拠あるオーダーを組みたい」と話していた。規格外の打球速度と飛距離を誇るブラッシュが4番に座れば、浅村にも相乗効果が生まれる。

 若手も新人王の田中、長打力が開花しつつある内田らが力をつけ、ドラフト1位では俊足巧打の辰己(立命大)を獲得した。打線の中核を担う浅村、ブラッシュの「AB砲」が誕生すれば、最下位からの逆襲を狙う新生イーグルスの戦力は整う。

 ◆ジャバリ・ブラッシュ 1989年7月4日生まれ、米領バージン諸島セントトーマス島出身の29歳。10年ドラフト8巡目指名でマリナーズ入りし、15年オフにパドレスに移籍、16年4月にメジャーデビュー。メジャー通算3年で123試合に出場し、打率.186、8本塁打、22打点。3A通算では打率.274、94本塁打、244打点。愛称「ビッグ・ダディ」。1メートル96、106キロ。右投げ右打ち。

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