誠也 4番フル出場誓った ケガも多かった1年…カギは「足をよくすること」

[ 2018年11月27日 05:30 ]

ベストナイン発表 ( 2018年11月26日 )

選手会ゴルフに参加し、にこやかにラウンドする鈴木
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 セ、パ両リーグは26日、今季のベストナインを発表した。広島・鈴木誠也外野手(24)は3年連続3回目となるベストナインに選出された。今季、開幕直後の負傷離脱を悔やみ、来季の目標を「フルイニング出場」に設定。全試合4番として達成すれば、球団では53年小鶴、01、02年の金本以来3人目となる。歴史に名を刻もうとする赤ヘルの4番として、早くも来季フル回転の覚悟を固めた。

 名誉の受賞にも満たされることはない。昨季の右足首骨折の影響で不安を抱えながらとなった1年間でも、鈴木はベストナインに選出されるだけの成績を残した。3年連続の受賞は、球団の外野手では今季達成した丸と並んで92〜94年の前田以来。来季から背負う背番号1の系譜を早速引き継ぐ形となった。

 「受賞の実感はないですけどうれしいです。来年もしっかり頑張って獲れるようにしたい」

 打率・320、30本塁打、94打点。圧倒的な数字にも満足できない背景には、4番としての責任感がある。開幕直後の4月上旬から、下半身の張りで約2週間の離脱。124試合出場のうち途中交代は15試合、代打出場は8試合を数えた。万全とは言えない状態の中では、十分すぎるフル回転といえるが、鈴木はわずかな休養でさえも自分自身を許せなかった。

 「今年は休み休みになった。4番で出ている以上は休んだらいけない。フルで出られるようにしたい」

 来季の目標に掲げたのは、4番でのフルイニング出場だ。25歳シーズンでフルイニング出場なら球団最年少となる。全試合を4番で達成できれば球団では02年の金本以来3人目4度目。来季、赤ヘル屈指の4番に25歳にして肩を並べるシーズンとなるかもしれない。

 9日には、昨季の右足首骨折の手術で右足関節に入れたボルトを取り除く手術を行った。現在は、主にマツダスタジアムで体を動かすなど患部の経過は順調だ。

 「(フル出場するには)足をよくすること。今シーズン中にいろいろと課題も分かった。まだ若いけど、18歳のときと比べると、疲れの残り方が変わってきている。そのときの感覚でいるとケガもしてしまうので気をつけたい」

 4番として自らを厳しく追い込む鈴木。休息の2文字は必要ない。来季、勝敗を一身に背負う覚悟は、すでにできている。(河合 洋介)

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2018年11月27日のニュース