阪神・島田、定位置奪取へ“赤星流”盗塁成功率UPへ「止まって、戻る」

[ 2018年11月15日 09:00 ]

契約更改を終え、囲み取材に応じる島田(撮影・坂田 高浩)
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 阪神・島田は14日、プロ初の契約更改を終えると、飛躍を期す2年目に向け、最大のセールスポイントである盗塁に強いこだわりをにじませた。

 「足が武器なので盗塁の成功率を高めたい。(不足していたのは)判断力です。相手の隙をついてスタートを切るところに甘さがあった。ダメでも止まって、戻るということをやっていきたい」

 止まって、戻る――。言葉にすれば簡単だが、盗塁においては相当に高度な技術だ。阪神でこのテクニックを駆使したのが赤星憲広氏(スポニチ本紙評論家)。二盗の成功確率が低いと判断すれば、瞬時に一塁へと引き返した。入団1年目から5年連続盗塁王のタイトルを獲得できたのも、脚力はもちろん、類い希な判断力があったからこそだった。

 島田は今季、ウエスタン・リーグで26盗塁したが、成功率は・578と決して高くはない。1軍でも唯一の企図となった10月3日の広島戦で失敗。研究と鍛錬を積む必要はあるが、背番号「53」を継承しただけに、何とか手に入れたい技だ。

 「サヨナラの1本を評価していただいのかなと思います。塁に出ないと始まらないので鋭いスイングを身につけたい」。今季の1軍出場はわずか12試合に終わったが、10月6日DeNA戦で右前にサヨナラ打を放ち50万円の微増を勝ち取った。

 今秋ドラフトでは同タイプの俊足巧打を誇る近本(大阪ガス)が1位指名された。厳しい競争が待ち受ける来季の定位置争い。高度なテクニックで、活路を開く。(森田 尚忠)

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