阪神ドラ２小幡　源田流ノックで磨いた守備は「誰にも負けたくない」

大分県の手ぬぐいを肩からかけ、かぼすを手にポーズを決める小幡（撮影・後藤　大輝）
Photo By スポニチ

　阪神からドラフト２位指名された延岡学園・小幡竜平内野手（１８）が１２日、大分市内のホテルで入団交渉に臨み、契約金６０００万円、年俸７２０万円（いずれも推定）で仮契約を結んだ。中学時代に所属したクラブチームの先輩には西武・源田がいて、同じ練習法で磨いてきた守備力でファンを魅了する未来図を思い描いた。

　「守備で参考にしているのは源田選手。練習メニューのテニスボールノックをやっています」

　今季２年目で初のゴールデングラブ賞に輝いた源田が大分明野ボーイズ時代に取り組んだというテニスボールを使ったノックによる守備練習。野球の硬球に比べて高く弾むため不規則なイレギュラーなどへの対応力向上に役立ち、小幡は高校進学後も個人的な練習法として継続してきた。

　目標は「三拍子そろった１番・遊撃」。特に守備は「誰にも負けたくない」と強いこだわりを持つ。本拠地になる甲子園球場に苦い忘れ物があるからだ。今春の選抜大会。国学院栃木との２回戦で４点優勢の５回１死満塁から飛球を落球（二塁封殺で記録は遊ゴロ）して失点。逆転敗戦につながるミスになった。

　「打った時の歓声は覚えていないが、失策したときの声が凄かった」

　初回に中前打を放った時以上の観衆の声が今でも胸に突き刺さっている。「一番歓声をもらいたのは守備。いいプレーをしたら歓声を浴びたい」。プロの舞台での雪辱を強く期した。（長谷川　凡記）

　◆小幡　竜平（おばた・りゅうへい）２０００年（平１２）９月２１日生まれ、宮崎県出身の１８歳。明野北小３年からソフトボールを始め、投手兼遊撃。明野中では大分明野ボーイズで遊撃手。延岡学園では１年秋から遊撃レギュラー。リードオフマンを経て２年秋から４番を務める。３年春に選抜大会出場も初戦敗退。広角に打ち分ける打撃と遠投１１５メートルの強肩を生かした守備が持ち味。１メートル８１、７３キロ、右投げ左打ち。