広島ドラ4中神 根尾に勝つ 同じ岐阜県出身、プロでは遊撃で勝負だ

[ 2018年11月13日 05:30 ]

松本スカウト(左)にカープの帽子をかぶせてもらう中神
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 広島ドラフト4位の市岐阜商・中神拓都内野手(18)が12日、岐阜市内の同校で指名あいさつを受けた。中日ドラフト1位の大阪桐蔭・根尾昂内野手(18)と同じ岐阜県出身。高校では投手と野手との“二刀流”を経験し、遊撃手としてプロに挑むのも同じ。高校2年春の練習試合では空振り三振に倒れた過去もあり、同年代のスター候補にライバル心を燃やした。

 中神が持つ負けん気の強さがにじみ出た。同僚となるドラフト1位・小園を始め同学年には全国区のスター候補がズラリと並ぶ中、指名あいさつを受けて決意はさらに固まった。

 「小園選手とかは甲子園で活躍して凄いなと。今の段階ではドラフト4位ですけど、持っているものもあるし、やることは僕もやってきた。プロの世界に入れば振り出しに戻るので、負けないようにしたいです」

 夏の高校野球100回大会を彩った“ミレニアム世代”の中でも特に大阪桐蔭で春夏連覇を達成した根尾は意識せずにはいられない存在だった。生まれは同じ岐阜県で、高校ではともに投手と野手の“二刀流”を経験。プロから主に遊撃手に専念するところも重なる。高2の春に練習試合で初めて対戦し、「投手・根尾」に空振り三振を奪われた苦い過去もある。「三振した時の印象が強く残っている。同年代にライバル心はあります」。さらに対戦したい投手を聞かれても「吉田輝星投手と対戦したい。1軍でホームランを打ちたいです」と同期の名前を挙げて、ライバル心を隠さなかった。

 投手をすれば最速146キロを誇る強肩と50メートル5秒9の俊足が自慢。さらに高校通算46本塁打とあって「引っ張るだけではなくて長打も打てると思う。トリプル3を目指したいです」と目標は壮大だ。

 理想は赤ヘルの4番とそのまま重なる。「鈴木誠也選手のようにチャンスで打てるような、ファンの期待に応えるような打者になりたい」。鈴木も高校時代は投手を経験し、入団直後は遊撃手としてプレーしていた。それだけに担当の松本有史スカウトも「まさに鈴木誠也みたいにチームを背負って立つ選手になってほしい」と期待を込める。走攻守三拍子そろう非凡な才能。そして隠しきれない闘争心は十分すぎるほどに熱い。(河合 洋介)

 ◆中神 拓都(なかがみ・たくと)2000年(平12)5月29日生まれ、岐阜県出身の18歳。長森南小1年から野球を始め、長森南中では岐阜フェニックスに所属。市岐阜商では1年から遊撃でレギュラー。甲子園経験はなし。50メートル5・9秒。遠投115メートルの強肩をいかして投手も務め、最速146キロを投げる。1メートル75、85キロ。右投げ右打ち。

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2018年11月13日のニュース