広島ドラ2九州共立大・島内 プロで雪辱だ ベイドラ2伊藤裕に決勝被弾

[ 2018年11月11日 05:30 ]

明治神宮野球大会第2日・大学の部準々決勝   九州共立大0―2立正大 ( 2018年11月10日    神宮 )

<九州共立大・立正大>6回まで無失点と力投した九州共立大・島内(撮影・郡司 修)
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 今秋ドラフトで広島から2位指名を受けた九州共立大の最速152キロ右腕・島内颯太郎投手(22)が一発に泣いた。秋の大学日本一を決める明治神宮大会初戦の準々決勝・立正大戦に先発。両軍無得点で迎えた7回にDeNA2位指名の伊藤裕季也内野手(22)に左翼へ決勝2ランを浴びた。6回0/3を被安打3の2失点。大学野球に別れを告げ、プロでの雪辱を誓った。

 左翼スタンドをぼうぜんと見つめた。両軍無得点で迎えた7回。無死三塁から島内はカウントを取りにいったフォークを伊藤裕に拾われ、決勝の2ランを浴びた。DeNAから2位指名を受けた4番に献上した痛恨の一発。三塁側で沸き上がる歓声を背に浴びながらマウンドを降りた。

 「7回、あの1球のためにチームが負けてしまった責任を感じています。チームメートに申し訳ないです。打たれたらいけない場面。ああいう形で本塁打を打たれたことがなかったので受け入れられないというか、ビックリしてしまいました。後悔しています」

 その直前の四球も響いた。7回先頭で小郷を迎えた場面だ。楽天から7位指名された3番を前に厳しくコースを突いたが、四球を与えたのは誤算だった。「3、4番にドラフト指名された2人がいたので試合中もどこかで意識してしまっていた」。許した安打は3本。ただ、いずれも同じくプロへ進む相手に浴び、「リベンジする機会はある。これで終わりじゃない」と言葉に力を込めた。

 序盤は力のある直球で押した。直球は最速150キロを計測。フォーク、スライダー、チェンジアップを要所で配し、6回までスコアボードに0を並べた。広島の苑田聡彦スカウト統括部長は「球速も出るし、体も強いと聞く。うちには(九州共立大出身の)大瀬良といういい投手がいるので、一緒になってやってくれれば。いい投手を指名できたと思っています」と評価した。

 聖地で大学野球に別れを告げ、次なる世界はプロの舞台だ。「真っすぐの質を高め、上の世界で通用する投手になりたい」。大学での4年間で球速は10キロ増し、152キロに到達した。1球の重みと雪辱への思いを胸に刻み、プロの世界へはばたく。(吉仲 博幸)

 ◆島内 颯太郎(しまうち・そうたろう)1996年(平8)10月14日生まれ、福岡県出身の22歳。福間小3年時から投手兼遊撃で野球を始める。光陵では1年秋からベンチ入りし、2年夏からエース。甲子園経験はなし。九州共立大2年時に右ひじ故障も、復帰後の3年秋に3勝でリーグVに貢献しMVP。今秋も5勝で優勝に貢献。最速152キロ直球と、チェンジアップ、フォークで三振を取る。1メートル80、78キロ。右投げ右打ち。

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