広島ドラ1小園「攻守走でアピール」目標は今宮「GG賞選ばれる選手に」

[ 2018年11月10日 05:30 ]

仮契約を終え、「C」の文字で彩られた料理を手にガッポーズをする小園(撮影・坂田 高浩)
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 広島からドラフト1位指名された報徳学園・小園海斗内野手(18)が9日、神戸市内の中華料理店で入団交渉に臨み、契約金1億円プラス出来高払い、年俸800万円(金額は推定)で仮契約を結んだ。異次元の深い守備位置を取る世代随一の遊撃手。ソフトバンクの名手・今宮を手本に、近未来のゴールデングラブ賞獲得を誓った。

 神戸市中央区の老舗高級中華料理店で行われた約1時間に渡る入団交渉。昨年の広陵・中村奨と同額の高い評価を受けた小園は「これから新たな人生を切り開いていく気持ち。持ち味の攻守走でアピールしていきたい」と声をはずませた。

 三拍子そろう中でも「一番意識している」のが守備だ。特筆すべきは位置取りで、外野の芝生に入るほど深く守り、高校生では異次元と言える。「前に突っ込むのは得意」で、肩にも自信があるからこその芸当。いきおいヒットゾーンは狭い。

 「高校1年の冬の練習で守備に自信が持てたので、2年春の選抜大会から守り始めた。アウトにできる確率も高まりました」

 18歳の逸材は、しかし、冷静に自分を見る目も持っている。侍ジャパンU―18代表に選ばれた今夏、大学日本代表との壮行試合で実力差を痛感。「今のレベルだと、プロであの位置を守るのは無理だと思う」とし、一層のレベルアップを誓う。

 手本とするのはソフトバンク・今宮だ。昨季まで5年連続ゴールデングラブ賞に輝く名手。着目するのは足の使い方で、中でも送球時のそれは「ブレないし、きれい」。映像でもチェックしているという。いきおい、大目標にも言及した。

 「ゴールデングラブ賞に選ばれるような選手になりたい。ずっと思っています」

 今季の受賞者は前日8日に発表され、広島から菊池、丸が6年連続で、正遊撃手の田中は初選出された。小園には高い壁。担当の鞘師智也スカウトは「(小園の)位置づけは次世代だけど、割って入ってくるぐらい成長してくれたら」と期待する。

 「最終的には、(プロでも)後ろの位置で守れるようになりたいし、高いレベルで野球をやりたい。しっかり練習して、日本一のショートになりたい」

 驚異的な守備を誇る菊池と、二遊間での競演に期待が膨らむ。 (江尾 卓也)

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2018年11月10日のニュース