ハム大田 特別寄稿 “兄貴分”矢野さんの熱き魂受け継ぐ

[ 2018年10月11日 05:34 ]

パ・リーグ   日本ハム5―4ロッテ ( 2018年10月10日    札幌D )

肩を組んで記念撮影する日本ハムの矢野(左)と大田
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 熱い魂は引き継ぎます!日本ハムは10日、札幌ドームでのロッテ戦後に矢野謙次外野手(38)の引退セレモニーを実施。巨人時代からの後輩で、ともにトレードで移籍した日本ハムでは「兄弟」のような関係性だった大田泰示外野手(28)は、スポニチ本紙に感謝の気持ちを特別寄稿した。

 お世話になった先輩の最後のプレー。この目に焼き付けました。ヒットを打って最後までファンを魅了するのは、さすがだと思う。泣かないでおこうと思ったけど、花束贈呈で矢野さんの顔を見たら泣いてしまいました。

 矢野さんは巨人時代は近付きにくい雰囲気で、少し怖かった。でも誰よりも早く球場に来て練習する姿や試合に向けての準備とか、最初は見ることで学ばせてもらった。1軍で過ごす時間が多くなってからは東京ドームのロッカーが近かったこともあり、いろいろとアドバイスをもらえるようになりました。

 そんな矢野さんを追い掛けるように僕も2016年オフにトレードで日本ハムに移籍することが決まった。すぐに電話をすると「心配するな。全部、俺に任せておけ」と言われた。自分がどんな人間かを、みんなに伝えてくれたり、食事の席で紹介してくれたり…。溶け込みやすい雰囲気をつくってくれた。移籍1年目だった去年、プロで初めて規定打席に到達してホームランも15本打てた。人間関係で悩むことなく、野球に集中できたのは矢野さんのおかげです。

 矢野さんと僕は北海道では家族と離れて生活しているので、(札幌市内の)合宿所から札幌ドームまでの車の行き帰り、食事もずっと一緒。今年は一緒に過ごす時間は少なくて寂しかったけど、改めて思う。矢野さんがいなかったら自分はファイターズでここまで明るくプレーしたり、自分のキャラクターを出せていない。影響を受けまくり。時には怒ってくれるし、兄貴であり、コーチみたいな存在です。

 矢野さんが見せた戦う姿勢や熱いプレーは、同じタイプの外野手として絶対に忘れない。最後に先輩が見てる前で(7回に遊撃内野安打で)一塁にヘッドスライディングできた。いつか自分がユニホームを脱ぐまで、このスタイルは続けたい。(北海道日本ハムファイターズ外野手)

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