阪神17年ぶり最下位確定 虎党から怒号 金本監督「本当に申し訳ない」

[ 2018年10月9日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神5―6ヤクルト ( 2018年10月8日    神宮 )

最下位が決まり、厳しい表情で引き上げる金本監督(撮影・成瀬 徹)    
Photo By スポニチ

 阪神は8日のヤクルト戦(神宮)に敗れ、3試合を残して2001年以来17年ぶり12度目の最下位が確定した。金本知憲監督(50)は「現実を受け止めないと。本当に申し訳ない気持ちです」とファンに謝罪した。今季はオープン戦最下位、交流戦もセ・リーグ最下位(12球団中11位)と屈辱のシーズンとなった。

 敗戦後、虎党の怒号が飛び交う中、歩みを進めた金本監督は、努めて冷静に言葉を絞り出した。その胸中は計り知れない。だがプロは結果がすべて。わき上がる、さまざまな思いを封印し、虎党に向けてこうべを垂れた。

 最下位低迷の最大の要因は、どうしても貧打に行き着く。140試合消化時点でチーム84本塁打、544打点は、いずれもリーグワースト。やはり主砲・ロサリオの不振が響いた。75試合出場、打率・242、8本塁打、40打点。30本塁打を皮算用したチームにとって、大きな誤算となった。さらに昨季20本塁打の中谷、一昨年の新人王・高山、さらなる飛躍を期待された大山…。若手野手たちの伸び悩みも、世代交代を進める上で大きな「つまずき」となった。

 とはいえ、いつまでも下を向いている暇はない。すでに来季へ向けた戦いは始まっている。それは、ナインも分かっている。この日も5点を追う8回、将来の猛虎を担う大山、陽川、梅野が3者連続適時打を放ち、意地を見せた。指揮官も「野手はよく最後に意地をね。見せ場を作ってくれたね」と、うなずいた。この意地こそ来季へ向かう基礎となる。

 もちろんチーム全員が最下位の現実を受け止め、責任を感じている。福留主将は「この結果を選手全員が、どう受け止めていくか。その悔しさを来年グラウンドの中で、どう表すか。それだけじゃないでしょうか」とナインの思いを代弁した。球場で敗戦を見届けた谷本球団本部長も「ファンの皆様のご期待に沿えず、申し訳なく思います。一からやり直します」と決意を新たにした。チーム、フロントの思いは、一つ。この悔しさを必ずや、巻き返しの糧とする。

 この日、引導を渡された相手は、昨季の最下位球団ヤクルト。借金51を抱えた悔しさを糧にして今季、2位に巻き返したツバメに、勢いの差をまざまざと見せつけられた。来季は猛虎が、やり返す番だ。

続きを表示

2018年10月9日のニュース