阪神 脳腫瘍から復活目指す横田と来季も育成契約へ 球団全力サポート

[ 2018年10月8日 08:32 ]

阪神の横田
Photo By スポニチ

 阪神が、脳腫瘍からの復活を目指している横田慎太郎外野手(23)と来季も育成選手契約を結ぶことが7日、分かった。

 誰もが待ち望む横田慎太郎のカムバックを、球団も最大限の誠意とサポートをもって、後押しする。ひたむきに練習に取り組み、復帰に向け着実にステップを踏む姿を見てきた球団幹部の1人は「もちろん契約は更新します。球団としては今後も復活を目指して懸命に汗を流している横田選手を全面的にバックアップしていきます」と温かく見守り支えていくことを約束した。

 横田は昨年の沖縄での春季キャンプ中に頭痛の症状を訴え2月11日に離脱。同13日に検査を受けて「脳腫瘍」と診断され入院し半年間に渡る闘病生活を送った。

 8月下旬に症状が消えて安定した状態に入る「寛解」となり、9月3日に虎風荘へ帰寮。冬のオフ期間もリハビリに励み、今季は、病名公表の際に目標に設定した2軍キャンプに参加し、全体練習にも加わると、約1年ぶりとなる屋外打撃も行った。ウエスタン・リーグ開幕後は、試合前のシートノックで外野守備に就き、試合中もベンチ入りして戦況を見守った。

 背番号124の心を奮い立たせたのが、聖地で浴びた歓声だ。7月20日からの3日間は2軍公式戦が甲子園で開催された。フリー打撃ではあったが「特別な場所」で快音を響かせ、イニング間にベンチから姿を見せるとファンから「頑張って」「待ってるから」と温かい言葉を送られた。

 「やっぱり甲子園はいいなと。これから復帰を目指していく中で、すごく自分の励みになりました」

 今後は宮崎でのフェニックスリーグには参加せず、鳴尾浜で鍛錬を積んでいく予定。「1つずつできることは増えていますが、まだまだです。とにかく、自分に負けないように。もう一度、支配下に戻れるように練習していきます」。

 16年には開幕戦に先発し38試合に出場した。なかでも4打数無安打に終わった巨人・菅野に衝撃を受け「あんなスライダー見たことがなかった。菅野さんを打てるようになりたい」と密かな目標とする。道半ばでも、復帰への強い意思は変わらない。かつて背負った背番号24で聖地に帰ってくるその時まで――。横田は、これからも闘い続ける。

続きを表示

2018年10月8日のニュース