西武M11!史上最強“獅子おどし打線” 球団最多タイ総得点718

[ 2018年9月18日 05:30 ]

パ・リーグ   西武8―1ソフトバンク ( 2018年9月17日    メットライフD )

スタンドのファンが「M11」のフラッグを掲げる中、ともに万歳をする中村(左・60)と栗山(右・1)(撮影・篠原岳夫)
Photo By スポニチ

 西武は17日のソフトバンク戦に8―1で勝ち、首位を争う直接対決で3連勝。10年ぶりのリーグ優勝へマジックナンバー11を今季初点灯させた。同時に2年連続のクライマックスシリーズ(CS)進出が決まった。初回に栗山巧外野手(35)が先制の中越え7号満塁弾を放つなど、強力打線が3連戦を通じて圧倒した。最短Vは24日。ゴールは見えた。

 表情ひとつ変えなかった。初回1死満塁。バックスクリーンへ飛び込む一撃にも栗山は淡々とダイヤモンドを一周した。天王山3戦連続の初回猛攻。優勝マジック初点灯にもベテランは冷静だった。

 「大チャンスで回ってきたので、しっかりランナーを還すことだけ考えていた。いいスイングができたけど、出来過ぎですね」

 8月25日の初対戦で8回まで無安打投球された左腕・ミランダを攻略したから価値がある。4回途中で降板させ、7回には栗山と同じ83年生まれの中村が右越え26号3ランで続いた。前回対戦(8月24〜26日)では敵地で3連敗しただけに「福岡で3連敗したので、やり返したかった」と中村。辻監督も「2人の7打点はさすが。頼りになる。夏場からいいところで打っているから、この位置にいられる」と最敬礼した。

 11点、8点、8点。逆転優勝を狙う眼下のライバルから3連戦で計27得点を奪い、04年に記録した球団最多718得点に並んだ。133試合だった04年に対し、今季は128試合目。獅子おどし打線は、球団史上最高の打線といってもいい。

 外崎が8月末に左脇腹を痛め離脱後、西武最後のリーグ優勝となった08年を知る栗山と中村が若いチームを押し上げる。35歳の誕生日となった3日、栗山は炭谷と源田を連れて遠征先の旭川市内の料理店に出掛けると、サプライズケーキで祝福された。栗山の「与えられた仕事をやるだけ」と日々の準備にぬかりのない姿を若手は見ている。今季古巣に復帰した43歳の松井も「準備する姿勢は素晴らしい。僕も見習わないと」と語るほどだ。

 「わくわく、どきどき。なんとなく感じていたものが見えてきた。近づいてきた感じがする」と栗山。開幕8連勝から始まり、一度も首位を明け渡すことのない球団初の「ポール・トゥ・ウイン」へ突き進むだけだ。 (春川 英樹)

続きを表示

2018年9月18日のニュース