広島・新井、引退発表 球団から慰留もカープの将来考え決断 黒田は絶句「えっ、ホンマか」

[ 2018年9月5日 12:39 ]

晴れやかな表情で今季限りの引退を表明した新井(撮影・北條 貴史)
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 広島の新井貴浩内野手(41)は5日、マツダスタジアム内で会見を行い、今季限りで現役を引退する意向を表明した。

 「(決断したのは)8月の初めの方です。自分の中では早い段階でそういうふうに決めると考えていた。球団はじめ鈴木さん(球団本部長)から考え直せといっていただいて、1カ月間考え直したけど、8月いっぱいまで考えて自分の気持ち変わらなかった」

 1カ月間、気持ちが変わらなかった理由については「やっぱり今、若手が凄く力を付けていまして、これからの2年後、3年後、5年後のカープの事を考えるときに、今年がいいんじゃないかなと考えました」

 新井は今季、主に代打として49試合に出場し、打率・222、4本塁打、20打点。開幕直前には、ランニング中に左ふくらはぎ痛を発症して開幕は2軍スタート。5月11日の阪神戦で1軍復帰して以降は、精神的支柱としてもリーグ3連覇を目指すチームを支えた。

 「黒田さんには早い段階で伝えていました。“えっ、ほんまか”が第一声でした。あとは、石原ですね。25番のユニフォームを来て応援してくださる方がたくさんいる中で、今年でユニフォームを脱ぐ決断をしたので、そういう人たちを悲しませてしまうのは申し訳ない」

 1998年にドラフト6位で広島に入団し、05年には43本塁打を放って本塁打王を獲得。07年オフにはFA権を行使して阪神に移籍するも、14年シーズン終了後に球団に自由契約を申し入れて、広島に復帰した。16年には、4月26日のヤクルト戦で2000安打を記録するなど、チームを25年ぶりのリーグ優勝に導きリーグMVPに選出された。

 「周りの方々の出会いに恵まれた運のいい選手だった。(感謝する人は)数え切れないぐらいいる。山本浩二さんには一番迷惑をかけた監督ですね」

 今季は8月29日の巨人戦で3安打。石井琢朗の40歳7カ月を更新する球団最年長記録の41歳6カ月での猛打賞を記録するなど、衰えない勝負強さを発揮していた。

 「10、11月の戦いで自分がチームの力になれるようにしたい。日本一になってみんなとうれし涙で終われれば最高」

 リーグ3連覇、そして悲願の日本一へ、赤ヘルはさらに一丸となって突き進む。

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