阪神、今秋ドラ1は即戦力投手指名へ 東洋大・上茶谷、甲斐野らリストアップ

[ 2018年8月28日 07:20 ]

東洋大の上茶谷(撮影・木村 揚輔)
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 阪神が10月25日に開催される今秋のドラフト会議で即戦力投手を1位指名する可能性が浮上した。来季を見据えた戦力編成で投手陣の増強が必要不可欠と判断し、候補として東洋大・上茶谷大河投手(21)、甲斐野央投手(21)、梅津晃大投手(21)、日体大・松本航投手(21)ら本格派右腕をリストアップ済み。過去3年連続で野手を最上位指名してきた中、投手力整備へかじを切ることになりそうだ。

 今夏は超高校級の逸材たちが甲子園を沸かせた。特に野手では大阪桐蔭・藤原、根尾、報徳学園・小園らが存在感を発揮。阪神スカウト陣も連日のように熱視線を送ってきた。この3人はいずれも関西出身という縁があり、将来性豊かなダイヤの原石。今ドラフトでは指名競合の予測もある。一方で現状の戦力分析を進めてきた球団幹部は1位指名を即戦力投手に振り分ける可能性を示唆した。

 「明らかに先発投手の数が足りていない。3年連続で野手を“1位指名”しているし、そろそろ投手も獲っていかないといけない」

 金本監督が就任後はチーム再建を強く推し進める方針と合致する形で15年は高山、16年は大山を1位指名して獲得につなげた。昨秋も注目を集めた清宮(早実→日本ハム)を最上位で指名。3年連続の野手1位指名は高校生と大学・社会人の分離ドラフト時代を除けば球団史上初だった。結果的には外れ1位の安田(履正社→ロッテ)と続けて抽選を外したことで1、2位は投手を指名獲得。その馬場、高橋遥とも現状では戦力として1軍定着には至っていない。

 即戦力投手として候補に挙がるのは東洋大の3投手だ。上茶谷、甲斐野、梅津はいずれも球速150キロを超える本格派右腕で、別の球団幹部は「3人は全員1位候補。もちろん今後もマークしていく」と明言した。日体大・松本航を加えた4人を最上位候補としてリストアップ済み。特に上茶谷、甲斐野、松本航の3人は関西出身という縁もある。他球団と競合する可能性があっても、必要な人材と判断すれば指名に踏み切ることを視野に入れた。

 現時点では1位枠の取り扱いについて「即戦力投手」か「有望高校生野手」かの最終結論は出ていない。球団幹部は「今後はスカウトの意見を聞いていくことになる」と慎重に議論を重ねていく方針を強調した。金本監督は当初の2年契約を終えた昨オフに新たに3年契約。4年目を迎える来季へ向けてドラフト1位指名をどう使うのか。注目を集めそうだ。

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