広島・会沢 頭部死球 「大丈夫です」軽症強調も…

[ 2018年8月17日 05:30 ]

セ・リーグ   広島2―3阪神 ( 2018年8月16日    京セラD )

<神・広>9回無死、会沢は頭部に死球を受け、倒れ込む(撮影・坂田 高浩)
Photo By スポニチ

 広島・会沢翼捕手(30)が16日の阪神戦でアクシデントに見舞われた。1点を追う9回に頭部死球を受けて交代。今後への影響が気掛かりだ。打線は1点を追う8回に松山の犠飛で追い付いたものの、直後に救援したフランスアがミスも絡んで決勝点を献上。優勝マジックは「32」のまま、17日から横浜でのDeNA3連戦に臨む。

 その瞬間、球場全体が凍り付いた。1点を勝ち越された直後の最終9回。先頭打者の会沢が打席に入った。マウンド上には阪神の守護神・ドリス。その1球目、シュート回転した150キロが頭部に当たり、選手会長はその場に倒れ込んだ。

 心配そうに駆け寄る首脳陣。会沢はしばらく動けなかったが、用意された担架を使わずに自力歩行でベンチ裏に下がり、そのまま交代した。試合後は気丈に口を開き「大丈夫、大丈夫。痛み?患部にだけはあるけど、大丈夫です」と軽症を強調してみせた。

 投球が当たった箇所が箇所だけに試合後は球団トレーナーと大阪市内の病院へ直行。松原1軍チーフトレーナーは「明日は状態を見て」と説明し、17日からの敵地・横浜でのDeNA3連戦の出場可否については明言を避けた。

 戦列に戻ったばかりだった。コンディション不良のため11日からの巨人3連戦を欠場。前日15日に5試合ぶりの先発マスクをかぶり、4年ぶりの2桁本塁打となる10号を放つなどして優勝マジック点灯に貢献した。それだけに痛い。

 メッセンジャーの前に沈黙していた打線は粘り強く反撃した。2点を追う6回、1死から田中が右翼への三塁打で出塁。菊池の四球を挟み、丸は初球の低めカーブを強振。二塁・糸原が強い打球をはじく間にスコアボードに「1」を刻んだ。

 8回には2番手・藤川を攻めて1死満塁。5番・松山はカウント2―2からの内角高め直球を捉え、同点の左犠飛を放った。「三塁走者がキク(菊池)だったので、外野の定位置まで飛ばせば何とかなると思った。最低限の仕事はできた」と安どの息をついた。

 だが、試合はミスが響いて悔しい敗戦。前日15日に点灯した優勝マジックは「32」のまま減らなかった。丸は「こういう日もありますよ」と切り替えを強調。そう、頂点への光りは見えている。会沢の軽症を祈り、着実に前進するのみだ。(江尾 卓也)

続きを表示

この記事のフォト

2018年8月17日のニュース