阪神 最下位転落 深刻…長打力不足、3点取るのがやっと

[ 2018年6月24日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3―11広島 ( 2018年6月23日    甲子園 )

<神・広>5回1死一、二塁、好機で併殺打に倒れる代打・高山(撮影・大森 寛明)
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 阪神は23日の広島戦に3―11で敗れ、1分けを挟んで4連敗。今季ワーストを更新する借金5を抱え、ヤクルトと並んで今季初となる同率最下位に転落した。悪天候のため甲子園では史上最長となる73分遅れでプレーボールが掛かった一戦。今季最多の4万6762人の大観衆に、勝利を届けることはできなかった。

 後手に回った。特に打線が7回無得点に抑えられた前夜の大瀬良に続き、この日も相手先発・野村の前に6回途中まで4安打無得点に封じられた。6点を追う7回に3点を返したが、時すでに遅し。終始、試合の主導権を握れないままゲームセット…。金本監督も梅雨前線のように停滞する貧打に頭を痛めた。

 「それ(相手先発を攻略しての主導権)が握れていない。それができるように、やっていくしかない。(打線の状態は)どうやろうな…。もう、状態が上がるのを待つしかないから。うん、うん」

 この日の広島と阪神の打線は、まさに対照的だった。広島は初回から丸が先制2ランを放つなど計4本塁打で11得点。一方の阪神は相手投手の四球から活路を開き、安打を重ねて3点を奪うのがやっとだった。特に相手先発からは2試合続けて得点を奪うことができていない。追いかける立場となった結果、攻撃の巡り合わせから自軍先発の早期交代を余儀なくされ、劣勢から投入したリリーフが失点を重ねるパターンに陥っている。まさに投打の歯車が、かみ合っていない状態だ。

 リーグ随一のチーム防御率を誇る投手陣を援護射撃できず、1分けを挟んで4連敗。今季初の同率最下位に転落し、借金は今季ワーストを更新する5に膨らんだ。過去5度の優勝デッドラインである借金1は、すでにオーバー。さらに借金5以上からクライマックスシリーズ(CS)進出を果たした年も過去11シーズンで07年と15年の2度しかなく、CS進出へのデッドラインも近づいている。

 とはいえ、それは数字上だけの話だ。今年は2位から最下位まで2ゲーム差の間に5チームがひしめく混セ。残り79試合、ここで踏みとどまれば、まだまだチャンスはある。そのためにも必要なのは打線の奮起だ。長打力不足を補う存在としてロサリオが2軍で復調中。新助っ人ナバーロも獲得した。低迷打開へ、まだ打つ手はある。(惟任 貴信)

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2018年6月24日のニュース