ロッテ石川リーグトップタイ8勝 18試合制交流戦最多4勝「ラッキー」

[ 2018年6月20日 05:30 ]

交流戦   ロッテ3―1阪神 ( 2018年6月19日    甲子園 )

<神・ロ>勝利しナインを迎える石川(中央) (撮影・奥 調)
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 ロッテ・石川歩投手(30)が19日の阪神戦に先発し、5回5安打1失点でリーグトップタイとなる8勝目を飾った。交流戦4勝の活躍で、18試合制となった15年からの最多記録となった。交流戦ラストでパ・リーグ2位以上を確定させ、20日に阪神と激突するオリックスの結果次第で最終順位が決定する。

 苦しくても勝利への道を切り開くのが役割だ。5回5安打1失点。90球降板に、石川の表情は甲子園の夜空と同様に晴れなかったが、それでも勝った。

 「打ち損じもあったし、ラッキーです」

 球児にとっての聖地。石川の夏は滑川3年の富山大会3回戦までだった。プロ入り後も縁はなかった。人生初のマウンドは技術面で戸惑う。「マウンドが低く感じた」。ブルペンから状態は良くなかったが、さらに制球が定まらなくなる。

 助けたのは女房役の田村だ。「投げやすく、ストライクの入る球を要求した」と直球系とシンカーで82球を占めた。カーブやスライダーを減らして配球を読まれるリスクより、テンポよく投げることを選んだ。

 この夜、日本列島がサッカーW杯の日本代表戦に熱狂したが、石川は「何時からですか?それ(午後9時開始)なら、食事に出るし、見ませんね」とサラリ。常に打者をどう抑えるか、そればかりを考える30歳の頭を支配するのは野球と好物の「天ぷら」くらいだ。

 18試合制になった15年以降では交流戦史上初の4勝。防御率1・01と安定し、リーグトップタイの8勝目。20日のオリックス次第だが、交流戦を勝ち越した「リーグ1位」に贈られる賞金1000万円の可能性も残し、チームを4月18日以来の貯金1に導いた。

 ただ、余韻に浸る暇はない。「パ・リーグは甘いボールを見逃してくれない。もう一度、調整したい」。石川の目はすぐにペナントレースへと向いていた。 (福浦 健太郎)

 ▼ロッテ・中村(初回1死二塁で決勝の適時二塁打。8回無死一塁の守備では逆シングルでのグラブトスで併殺打の美技)とっさだった。たまたまです。準備し、練習してできるようになればいい。

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2018年6月20日のニュース