阪神WBCメキシコ代表獲り!カブス3Aナバーロを新4番候補に

[ 2018年6月9日 04:51 ]

16年の強化試合で日本代表と対戦したナバーロ
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 阪神が新外国人打者の緊急補強に乗り出したことが分かった。既に8日までに絞り込み作業を終え、最有力候補としてエフレン・ナバーロ内野手(32=カブス3A)に一本化し、獲得交渉にも着手した。新4番として期待を集めていたウィリン・ロサリオ内野手(29)が不振のため2軍で再調整中。得点力不足の窮状打開へ動きだした。

 阪神は8日現在で打率・232、26本塁打、169得点のチーム成績が全てセ・リーグ最低に甘んじ、零敗は早くも5度を数える。リーグ2位とはいえ、借金2を抱える大きな原因が攻撃陣にあることは明確。この窮状の打開を期し、新外国人打者の獲得に乗り出したことが判明した。

 球団関係者は「調査は調査として続けています。検討はします」と説明。既に調査作業も終え、リストアップしていた複数の候補からナバーロに一本化した。獲得へ向けて代理人との交渉も進めているとみられる。

 ナバーロは今季メジャーでは4試合で打率・167ながら、カブス3Aでは7日(日本時間8日)までに48試合で打率・310、4本塁打、29打点の好成績が残る。左打ちでシュアな打撃が持ち味。エンゼルス時代の14年には11年サイ・ヤング賞のバーランダー(当時タイガース、現アストロズ)からメジャー初本塁打を放った。守備も主に一塁ながら外野経験があり、加入が決まれば幅広い起用が期待できそうだ。

 メキシコ代表として13、17年のWBCに出場するなど国際経験も豊富だ。16年11月には侍ジャパンの強化試合で来日し、2試合とも1番打者でフル出場して計9打数2安打。武田(ソフトバンク)から左前打、山崎(DeNA)から中前打を放ち、日本の投手への適応力も申し分ない。

 13年ぶりのリーグ優勝を目指す今季は新4番候補としてロサリオが加入。韓国プロ野球で2年続けて打率3割、30本塁打、100打点を誇った実績を考慮し、球団最高額の推定年俸3億4000万円を投資して開幕前は盤石の布陣と思われた。

 ところが、開幕48試合で打率・230、4本塁打、22打点の低迷。5月下旬には7番まで打順が下がり、今月3日には登録を外れて2軍での再調整に努めている。別の球団関係者は「期待しています。考えは変わっていません」と復調を諦めていない方針を強調。まだ91試合が残り、巻き返しの時間はある。ロサリオの再生と並行する形で新助っ人獲得にも全力を注いでいく。

 ◆エフレン・ナバーロ 1986年5月14日生まれ、米カリフォルニア州出身の32歳。07年のドラフト50巡目(全体1450番目)でエンゼルスに入団し、11年9月にメジャーデビュー。17年はタイガース、今季はカブスでプレーし、通算157試合で打率・241、3本塁打、22打点。マリナーズの岩隈には6打数3安打と相性が良かった。1メートル83、95キロ。左投げ左打ち。

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