藤浪に1軍ゴーサイン 矢野2軍監督復調認めた「勝負できている」

[ 2018年5月25日 06:20 ]

ウエスタン・リーグ   阪神3―0オリックス ( 2018年5月24日    鳴尾浜 )

<神・オ>7回を無失点、7奪三振と好投し笑顔をみせる藤浪(撮影・後藤 正志)
Photo By スポニチ

 2軍で再調整中の阪神・藤浪晋太郎投手(24)が24日のウエスタン・リーグ、オリックス戦に先発して7回6安打無失点、7奪三振の好投を見せた。降格後3度目の登板を終えて復調を結果で実証。矢野2軍監督からも昇格へのゴーサインが出て、交流戦中の復帰へ準備は整った。

 藤浪は迷う姿をみじんも見せなかった。本来持ち合わせていた修正能力を発揮し、快投へつなげた。

 「ちょっとゲームの入りとしては(降格後の)3試合では一番感覚は悪かった。中盤以降、修正できたので。バタバタして崩れなかったのは一つ、良かったのかなと」

 初回を13球で3者凡退に仕留め、上々に見えても「フォームのバランスとか(投球時に)軸に巻き付いてくる感覚がなかった」と不満の立ち上がりだった。慌てることなく試合の中で微調整。立ち直ることができずに終わっていた過去の自分と決別するように尻上がりの投球で7回までゼロを並べた。

 5回に迎えた2死満塁では一度は投ゴロに打ち取ってベンチへ下がった後に判定がファウルに覆った。思わぬ“投げ直し”で142キロのフォークを決めて空振り三振に仕留めた。「スライダーを左(打者)の外に投げてカウントを稼いだり、フォークも投げられた」。直球は最速153キロを計測。3四球を出しても得意とするカットボール以外の制球や精度に手応えを深めた。

 4月21日の降格後は3試合連続で好投。内容も伴い、見守った矢野2軍監督にも「相手と勝負できている。今まではそういう(修正する)ことすらできなかった。こうしたいということが体現できたんじゃないか。1軍で勝負できるところまできた」と復調を認められた。「こうしてやろうとか、積極的な配球ができている。その点はいいかなと」。交流戦期間中の昇格が一気に現実味を帯びてきた。(遠藤 礼)

 ▽今季の藤浪経過

 ★3月31日 巨人戦(東京ドーム)で今季初登板。4点の援護点を守れず。6回連続四球の無死満塁で途中降板。勝敗つかず。

 ★4月6日 中日戦(京セラドーム)5回、連続四球で押し出し途中降板。金本監督「突然そうなる。読めない」。

 ★同13日 ヤクルト戦(甲子園)「ダメなら2軍」通告に奮起。7回6安打1失点で復調の兆しを見せる。

 ★同20日 巨人戦(甲子園)毎回先頭の出塁を許し、リズム崩す悪循環。5回9安打6四球6失点で今季初黒星。試合後に登録抹消。

 ★5月8日 ウエスタン・オリックス戦で2軍降格後初登板。7回5安打無失点の勝ち投手。課題の制球も2四球と改善。

 ★同15日 ウエスタン・ソフトバンク戦で6回4安打1失点。2試合連続の9奪三振に手応え。

続きを表示

2018年5月25日のニュース