巨人ドラ3大城 初猛打ショ〜「試合にすんなり入れた」

[ 2018年5月6日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人8―3DeNA ( 2018年5月5日    横浜 )

<D・巨>4月8日以来の先発マスクで連敗脱出に貢献した大城はこいのぼりを手に笑顔を見せる
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 「一日一生」。一日一日を一生懸命生きるという意味で、東海大相模時代に門馬敬治監督から学んだ座右の銘だ。巨人のドラフト3位・大城は4月8日以来の先発マスクにも「代打や雰囲気を経験させてもらっていた。試合にすんなり入れた」。ベンチスタートの1カ月間を無駄にせず、高校時代に慣れ親しんだ横浜スタジアムで初めて先発出場した。

 第1打席の初球だった。2回に1点を先制し、なおも無死一、三塁。ウィーランドの内角直球に詰まりながらも中前に落とした。プロ初タイムリー。「初球から思い切りいこうと思った。自分の持ち味」と声が弾む。高橋監督も「振る力があるから内野の頭を越えた」と称えた一打。5―0の3回は右越えに2打席連続適時打となる二塁打を放った。

 「(先発は)高校以来でやりづらくなかった」。青春が詰まった球場で暴れた。高校3年時の10年夏、神奈川大会決勝で横浜を撃破し甲子園出場を決めた。当時「4番・捕手」で3安打したが、この日もプロ入り初の3安打をマークした。

 こどもの日。「自分も小さい頃、プロ野球選手を目指していた。好きなことを精いっぱいやってほしい」とメッセージを送った。沖縄で育った少年時代の思い出は、父・昌人さんに見守られながら、自宅の駐車場で兄弟3人並んで素振りをしたこと。2学年上の昌士を追って、双子の兄・建二と東海大相模に入学し、夢見たプロの道を歩んだ。

 自身4試合目の先発マスク。初めてバッテリーを組んだ田口を好リードし、チームの連敗を2で止めた。「明日以降2勝3勝と、連勝できるように頑張りたい」。そう言って、球児のようにはにかんだ。 (神田 佑)

 《大城 卓三(おおしろ・たくみ)》

 ☆生まれ&サイズ 1993年(平5)2月11日生まれ、沖縄県那覇市出身の25歳。1メートル87、89キロ。

 ☆投打 右投げ左打ち。

 ☆球歴 小学6年から捕手を務め。東海大相模では3年時の10年春夏に甲子園出場し、夏準優勝。東海大では4年春に全日本選手権で優勝し、MVPと首位打者を獲得。NTT西日本時代の17年には侍ジャパン社会人代表に選出。

 ☆双子 2学年上の兄、昌士(現西部ガス内野手)を追う形で、双子の兄・建二(現トヨタ自動車内野手)と東海大相模に入学。3年生の10年夏はともに主力。神奈川県大会準々決勝・慶応戦では2人で4安打4打点。兄の代が敗れた相手にリベンジを果たした。

 ☆ユニホーム 1月の入寮時には社会人時代のユニホームを持参。「自分を成長させてくれてプロに導いてくれた。そういう気持ちを忘れないように」と自室に飾る。

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