阪神ロサリオ13打席無安打 金本監督「メンタルが参っているわ」

[ 2018年5月5日 06:35 ]

セ・リーグ   阪神1―5中日 ( 2018年5月4日    甲子園 )

ロサリオの打棒が振るわず、渋い表情の金本監督
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 阪神は4日の中日戦(甲子園)で、延長11回の末に敗れ、連勝は3で止まった。

 今季最多4万6636人の大観衆から、ため息が幾度も漏れた。同点で迎えた延長11回。先頭ビシエドの遊ゴロで送球を受けた一塁・山崎がまさかの捕球ミス(記録は失策)。リズムを崩された藤川は2死一、二塁から四球で満塁とすると代打モヤにはストレートの四球を与え勝ち越し点を献上。悲鳴も交ったため息が球場を包んだ。交代した高橋聡も大島に中越えにダメ押しの3点二塁打を許し、勝負は決まった。

 「言いようがないわ。答えようがない。(守備固めで入った山崎のミスに)だから…。答えようがないわ。(決勝点も)押し出しだからね。これも言いようがないわね」

 金本監督は、またしても守りでのミスが重なっての敗戦に、怒りを通り越し落胆した様子で振り返った。

 ただ、その過程に行き着くまでの攻撃陣の援護のなさが最大の敗因だった。とりわけ、ロサリオの沈黙が響いた。1点を追う3回1死一、三塁では中日先発・小笠原の外角直球を打ち損じ遊ゴロ併殺打。延長10回無死からの第5打席では初球、右腕・谷元のカーブに大きく腰をひく姿勢を見せるなどし最後は空振り三振。2ボール2ストライクから見逃せば完全なボール球のカットボールに、体勢を大きく崩してバットは空を切った。

 4月30日広島戦で決勝2ランを放って以降、3試合13打席ノーヒットとなった。5月に入っては1本の安打も記録していない。12回までもつれれば再度、打席が回ってくる可能性もある中で直後の11回守備からベンチに退いた。

 「メンタルが参っているわ。それが打席でも出ている。次の打席も期待できない雰囲気だったから守りを固めようということで」

 金本監督は、助っ人の真面目な性格がマイナス方向に出て、責任と重圧を背負い込んでいる様子を察しての交代だったことを明かした。

 ロサリオは「小笠原が良かった。明日、頑張ります」とだけ発し、球場を後にした。勝率5割に逆戻りし、巨人が引き分けたため、3位に転落した。それでも、ロサリオが打てば、チームが活気付くことはこれまでの試合で証明されている。きょう5日は「こどもの日」。ちびっ子らに最高の思い出をつくるためにも、沈んでいられない。やられたらやり返す――。“最高の薬”となる本拠地・甲子園での初アーチを、誰もが待っている。 (山本 浩之)

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