金本監督、大山の復活待つ!守備力評価「あれも大きな戦力」

[ 2018年4月24日 06:07 ]

フリー打撃を行う大山(後方は金本監督)
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 静寂に包まれた甲子園に打球音だけが響き渡った。巨人3連戦3連敗で急きょ、実施された野手を含めた全体練習。阪神の若手野手は室内練習場で打撃練習を終えると、屋外に場所を移してフリー打撃。開幕早々の移動日では異例ともいえ、午前11時から始まり終了したのは午後1時40分を回っていた。

 「打ててないですから。何かきっかけ作りのために、各自がそれぞれやっていこうと」

 鋭い眼光で練習を見つめた金本監督が「休日返上」の意図を説明した。3連敗した巨人戦の総得点は、わずかに3。24日から2連戦を戦うヤクルトはリーグトップの96得点を誇るだけに、打線の援護が不可欠とも言える。「波もあるしな。待つしかない部分もあるし。でも、待っているだけじゃダメだっていうのもあるから、こうやって練習している。いろいろな受け止め方がある。まだ借金1とか、始まったばっかりと楽観していい部分とね。(ただ、今は)借金5、6ある雰囲気だから」と苦笑いしながら苦しい胸の内も明かした。

 23日現在、チーム打率・222、9本塁打、55得点、長打率・311は、すべてリーグワースト。全員が一気に上昇気配に転じることは難しいが、指揮官が、より期待するのが大山。ここまで規定打席到達者では最下位の打率・175で得点圏打率は・050。先の巨人戦でも好機で打席が回り、ことごとく凡退した。

 「全部が全部、逆方向に打たないといけないというのではない。引っ張れる球は引っ張ればいい。それも経験」。金本監督が求めるのは打席での意識改革。周囲から雑音も聞こえるが「守れるしね。あれも大きな戦力だよ。何回助けられてるか」とし今後も先発起用することを明言した。

 持ち味である長打力に勝負強さも復活すれば、チーム得点がアップすることは間違いなし。黄金週間から5月攻勢に向けても背番号3の目覚めが一つのカギになる。(山本 浩之)

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