広島バティスタ 規格外1号 外角低めの難しい球を左翼席中段へ

[ 2018年4月22日 05:30 ]

セ・リーグ   広島3―4中日 ( 2018年4月21日    ナゴヤD )

<中・広>6回無死、バティスタは勝ち越しとなる左越えソロを放つ
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 広島のサビエル・バティスタ外野手(26)が持つ規格外エンジンが温まってきた。21日の中日戦(ナゴヤドーム)で6回に左翼席へ待望の今季1号アーチ。初回にも先制打を放っており、2安打2打点と気を吐いた。試合は終盤に逆転を許して3―4で競り負けたものの、ドミニカンの状態が上がってきたのは明るい材料だ。

 規格外のパワーを誇るバティスタならでは…の当たりだった。同点の6回に掛けた待望の今季1号アーチ。先頭打者で、カウント1―1から右腕・ジーが投じた外角低めのチェンジアップを振り抜くと、打球は赤ヘル党で赤く埋まる敵地の左翼席に吸い込まれた。

 「直球をバックスクリーンに…というイメージだったけど、外のチェンジアップをうまく拾えた。うまくアプローチできたよ」

 チームに勝ち越し点をもたらした自画自賛の一撃。確かに、失投とは言えないボールだった。1メートル89、107キロの巨体をいっぱいに伸ばし、122キロの変化球を強く正確にコンタクトしたからこそ、低めの難しい球でもスタンド中段まで運ぶことができたわけだ。

 先制点を叩き出したのもバティスタのバットだった。菊池、丸の連打で築いた初回2死一、二塁の好機。131キロの初球カットボールを積極的に打ちに行き、ライナーで左前にはじき返した。3試合連続打点となる効果的な適時打だった。

 「高めのゾーン(の球)を何とか前に飛ばそうと思っていた」

 4番候補に挙げられながら、今春はアクシデントで出遅れた。沖縄2次キャンプ中の2月21日、ロッテとの練習試合で左手に投球を受け、「左第5中手骨骨挫傷」の診断。今月17日にメヒアと入れ替わり、ようやく1軍昇格を果たした。

 「バットをどんどん振っていく中で(低めの難しい変化球にも)合わせていける。成長しているところを見せてくれている。もっと成長してほしい」

 迎打撃コーチはその柔軟性を高く評価。1軍デビューした昨季61試合で11本塁打を放ったパワーにも定評があり、26歳の助っ人がどう化けていくか期待は膨らむばかりだ。

 「前のポイントで打つことができている。調子はいいのでチームにもっと貢献したい」

 徐々に温まってきたバティスタの規格外エンジンは明日への光。大砲は、連敗を止める強打を誓っていた。(江尾 卓也)

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2018年4月22日のニュース