ロッテドラ4菅野 嵐の逆転V撃 最大風速18メートルに乗せた

[ 2018年4月12日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ6―3西武 ( 2018年4月11日    ZOZOマリン )

<ロ・西>初回、菅野は逆転の右越え適時三塁打を放つ
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 1番になれなかった男が、12球団新人初の「決勝打」を放った。2点差の初回2死満塁、ロッテのドラフト4位・菅野はカスティーヨの148キロを振り抜いた。高く上がった打球は最大18メートルもあった強風にあおられ、右翼フェンスを直撃。走者一掃逆転三塁打だ。

 「真っすぐの強い投手を打ち返せた。少しこすったけど、外野の頭を越えてくれました。いい気分ですね」

 千葉市内では午後2時13分に瞬間最大風速27・9メートルを記録。右翼への打球が伸びやすいZOZOマリンで台風並みの「春の嵐」に少しだけ助けられた。ただ、2打席目は違う。3回に右翼線二塁打を放ち、プロ入り初のマルチ安打。福浦の適時二塁打につなげた。

 明大4年時の15年ドラフトは阪神・高山、坂本、日本ハム・上原と会見に同席し、指名漏れ。プロ入りし、ともに開幕スタメンを勝ち取った藤岡裕には13年明治神宮大会決勝(対亜大)、日立製作所時代の16年の都市対抗決勝(対トヨタ自動車)で敗れた。「僕はいつも準優勝でした」と笑うが、アマ時代、もがいた男が、やっと「1番」になれた。

 井上に次ぐ、チーム2位の8打点。井口監督は「いつもいいところで打点を挙げてくれる」と勝負強さにほれ込む。チームは今季2度目の3連勝。西武との差は1・5ゲームと首位も見えてきた。

 「今日は貢献できたかなと思います」。菅野はそう照れくさそうに少しだけ笑った。 (福浦 健太郎)

 ◆菅野 剛士(すがの・つよし)1993年(平5)5月6日生まれ、東京都府中市出身の24歳。小2から武蔵府中リトルリーグで野球を始める。武蔵府中シニアでは茂木(楽天)、横尾(日本ハム)とチームメート。東海大相模では春夏通算3度の甲子園、3年春は全国制覇。日立製作所では16年の都市対抗で準優勝に貢献し、若獅子賞。家族は両親と妹2人。1メートル71、83キロ、右投げ左打ち。

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