ソフトB上林 2年ぶり2番でV三塁打「打てばヒーロー」

[ 2018年4月12日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク8―5日本ハム ( 2018年4月11日    ヤフオクD )

<ソ・日>初回無死二塁、右中間へ適時三塁打を放つ上林
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 ソフトバンクは11日、日本ハムに8―5で快勝した。打線を組み替え、2年ぶりに2番で起用された上林誠知外野手(22)が初回に先制の右中間三塁打で口火を切った。アルフレド・デスパイネ外野手(31)が2試合連続の2号2ランで続くなど序盤で大勢を決し、勝率5割に復帰した。

 2年ぶりの2番。見せ場はいきなりやってきた。初回無死二塁。上林は「バントかなと思ったけど“打て”のサインだったので何とか食らいついていこうと」と、フルカウントからの7球目のカーブを捉え、右中間を破る先制三塁打を放った。

 2回の第2打席では1―2からの直球を中堅右へ打ち返し、迷わず二塁を陥れた。工藤監督は「先の塁を狙うのがうちの野球。彼が実践してくれている。調子が良くて、起爆剤になってくれている」と、マルチ安打でチームを再び勝率5割に戻す働きに目を細めた。

 右翼のレギュラーに定着して2年目。追い込まれた後の打撃に、進化が見える。昨季は2ストライク後の打率は・175だったが、今季は13安打中7本が追い込まれた状況から生まれ、打率・389をマーク。「追い込まれて変化球が頭にある中で、真っすぐを打つことができている」と分析する。

 3月の強化試合2試合が、自らの成長につながった。侍ジャパンの一員として出場したオーストラリア戦で、刺激を受けた存在が西武・秋山だった。追い込まれても自らのスイングを崩すことなく、広角に打ち分ける技術を目の当たりにし「ああいう選手を目指さないと」と同じタイプの左打者を目標とした。

 得点圏打率・714と勝負強さも光る。「打てばヒーローになれたりするので楽しいというか、嫌いじゃないですね」と笑った。開幕前にはフォームに悩んだが、軸足の左足に体重を乗せ、低い重心のままスイングする形に落ち着いた。前日に開幕からの連続安打が8試合で止まったが、すぐに切り替えた。

 4回には柳田の前で敬遠され、5回にはワンバウンドした球をバットに当てるファウルを打った。2番打者として、1日でさまざまな経験を積んだ上林は「どの打順でも同じ気持ちで、慢心しないでやりたい」と引き締めた。(川島 毅洋)

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