大谷アーチ量産の裏に“父の教え” 二塁打の先に本塁打「左中間狙え」

[ 2018年4月8日 05:54 ]

ア・リーグ   エンゼルス13―9アスレチックス ( 2018年4月6日    アナハイム )

2回2死、中越えソロを放つ大谷
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 メジャーデビューから本塁打をハイペースで量産しているエンゼルス・大谷だが、「僕自身はあまりホームランを狙って打つ感覚は持っていない」と言う。打撃の基本スタイルは二塁打を狙うことで「しっかりツーベースを基準にして、その延長でホームランだったり、打ち損じがヒットだったりとかいう考え方」と明かした。

 その原点は、父・徹さん(55)の教えがある。徹さんは社会人の三菱重工横浜で野手としてプレーし、息子が所属した少年野球チームで監督を務めた。重点的に指導されたのは、広角に打ち分けること。特に「左中間に飛ばして、二塁打をたくさん打ちなさい」と言われてきた。そのために取り組んだ練習の一つが腰を回さず、腕だけで振るティー打撃。腰を使うと体が先に開いてファウルになるからだ。そんな父とのマンツーマンのティー打撃が逆方向への強い打球を生んだのだ。

 1メートル93、97キロという体格に成長。二塁打狙いでも、逆方向のスタンドに運べるパワーもついた。日本ハム時代も中堅から左翼方向への意識を持ち、4年目の16年に自身最多の22本塁打を記録。最高峰のメジャーでも変わらずに打ち、この日も2本目と同じように中堅左に叩き込んだ。

 日本最高の長距離砲である松井秀喜は典型的なプルヒッターだった。その点、大谷は本塁打を広角に打てる。ここまで二塁打は1本もなく、単打か本塁打。大谷は「ホームランを基準にしていないけど、やっぱり数多くは打ちたいなと思っている。一発で点が入るのは魅力的じゃないかと思うので」と笑った。 (柳原 直之)

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2018年4月8日のニュース