広島、開幕7戦連続5点以上!野村絶妙スクイズでセ界タイ記録

[ 2018年4月7日 05:30 ]

セ・リーグ   広島7―3DeNA ( 2018年4月6日    マツダ )

6回1死一、三塁、野村はスクイズを決める
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 広島・野村祐輔投手(28)が早くも今季2勝目を飾った。6日のDeNA戦(マツダ)で8回を7安打3失点の好投。打席でも4―2の6回に鮮やかなセーフティースクイズを決め、昨秋のクライマックスシリーズ(CS)で敗れた悔しさを晴らした。好調な打線は7得点で援護。開幕から7試合連続5点以上は08年のヤクルトと並ぶセ・リーグ記録になった。

 2点差に迫られた6回1死一、三塁の好機が見せ場だった。打席の野村はカウント2―2と追い込まれながらも、エスコバーの150キロを一塁線に転がした。絶妙のスクイズ。三走・安部が生還し、セ・リーグ記録に並ぶ開幕から7試合連続5点以上に一役買った。

 「追い込まれ、何とか転がそうと食らいついた。代打ではなく任せてもらえたので、うれしかったです」

 本業でも真価を発揮した。先頭・神里の右前打から2死三塁となった初回、ロペスの遊撃内野安打で先制を許した。だが、2回以降は立ち直る。無死一塁の4、7回は次打者をいずれも二ゴロ併殺。強打の筒香を無安打に封じた投球も光った。

 「(フォームが)しっくりこない中で先制されたけど、立て直せたのは良かった。球数も少なく、打たせて取る投球ができた」

 昨秋の悔しい記憶を脳裏に刻む。第1戦に先勝して迎えた10月19日、DeNAとのCSファイナルステージ第2戦。先発・野村は5回8安打4失点で敗戦投手になると、24日の第5戦でも3回3安打3失点と乱れ、唇を噛んでてつぶやいた。

 「力負け。悔しいです。それしかない…」

 2年連続日本シリーズ進出の道が途絶え、リベンジを誓ったその日から164日目。DeNAは昨季12勝13敗と唯一負け越したチームでもあり、嫌な流れを断ち切る意味でも、今季初戦を白星で飾った価値は大きい。その中心に野村がいた。

 「昨季悔しい思いをしているし、強いチームに勝たないと優勝はできない。カードの頭を取れて良かった」

 中継ぎ陣が開幕からフル回転を強いられる中、球数102球で8回まで投げ抜き、7安打3失点の好投。緒方監督は「今日はバッテリー。祐輔とアツ(会沢)が8回まで投げてくれた」と称えた。

 「リリーフ陣が連投連投だったので、自分が長いイニングを投げてチームがいい方向に…と思っていた。次回は最後まで投げられるよう頑張ります」

 率先垂範。開幕投手を務めたリーダーの安定感が頼もしい。 (江尾 卓也)

 ○…広島の開幕戦からの得点は6、6、8、6、5、5、7と7試合連続5点以上。今日のDeNA戦で5点以上挙げれば85年南海の8試合に並ぶ最多記録となる。

 ▽17年のクライマックスシリーズ・ファイナルステージ 10月18〜24日までの5試合(マツダ)で広島は2勝(リーグ優勝のアドバンテージ1勝を含む)4敗でDeNAに敗退した。第1戦は5回降雨コールドの3―0で先勝。第2戦は野村が5回4失点と崩れて2―6。第3戦は7投手の継投の前に0―1。2日間の雨天中止を挟んだ第4戦は初回の3点先制から3―4で逆転負け。第5戦も初回に先行しながら野村が3回3失点で降板し、攻撃陣も2回以降は1点に抑えられて3―9で敗れた。

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2018年4月7日のニュース