【石井一久 視点】制球アバウトだった菅野 曲がりきらないスライダーで苦戦

[ 2018年4月7日 10:30 ]

セ・リーグ   巨人0―6ヤクルト ( 2018年4月6日    神宮 )

5回1死、菅野は山田哲に本塁打を打たれる
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 巨人・菅野は強風の影響も多少あったかもしれないが、全体的にコントロールがアバウトだった。初回、先頭の山田哲をスライダーで空振り三振に取ったが、外角を狙った球が逆球になり、菅野自身もイメージと違うこの一球に「今日はスライダーに苦労するな」と思ったのではないか。

 本来の菅野のスライダーは右打者なら真ん中から外角まで曲がるほどシャープだが今は抜けて真ん中から曲がりきらないことが多い。イメージ通りいかないと、組み立ても難しくなる。

 普通に15〜18勝する投手が、大事な開幕戦でふがいない投球をしてしまうと、負のトンネルに迷い込んでしまうことはよくある。まだ焦りはないと思うが、こういう時は、何が一番いい球なのか球種の優先順位を2イニング目ぐらいまでに見極め、その試合の一番いい球を軸にリズムをつくっていくことが大事だ。

 首脳陣は菅野が投げる試合は完投も計算している。その菅野の調子が上がらないと、前後の試合の救援陣の使い方にも影響してくる。チームが波に乗るためにも早い時期にエースに1勝目をつけたい。

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2018年4月7日のニュース