メッセ バッキー以来53年ぶり開幕2連勝「楽に投げられた」

[ 2018年4月6日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2―0DeNA ( 2018年4月5日    横浜 )

<D・神>5回2死一塁、倉本を空振り三振に仕留め、グラブを叩いて喜ぶ先発・メッセンジャー
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 阪神・ランディ・メッセンジャー投手(36)が、5日のDeNA戦に先発し8回3安打無失点の好投で今季2勝目を挙げた。

 「3本打たれたのも単打だった。(1本は)フォークが浮いたけど、そこから低く意識して投げた」

 1メートル98の“壁”から投げ下ろすフォークに相手のバットは、空を切る。5回まで3安打無失点。6回からの3イニングは一人の走者も許さなかった。二塁ベースすら踏ませず、一気に勝利をたぐり寄せた。

 7回まで援護は1点だけで緊張感ある投手戦にも「1対0でも、リードしてもらっているので楽に投げられた」と重圧を力に変えた。完封ペースでの8回降板。ベンチも判断を迷いながら、最後は中5日登板などを考慮して継投に出ても「もちろん(投げたかった)。ただ、シーズンも序盤なんで、無理させたくないと気にしてもらっている。納得している」とうなずいた。

 来日9年目のエースが密かに注目している“後継者”がいる。今春キャンプで、紅白戦が行われた2月7日。自身の登板予定はなく、他のベテラン勢も練習メニューを消化して続々とタクシーに乗り込んで宿舎へ帰る中、球場に居残り、宜野座球場の左翼席にどっかりと腰を下ろしプレーボールを待った。

 視線の先は高卒2年目の才木だった。「周りから“彼が良くなっている、出てきている”というのは聞いたけど、自分の目で見て判断したかった」。今は、投手陣の中で圧倒的な存在でも「常に自分を脅かす若手は出てくるから」と、いつか世代交代の波が来ることも覚悟している。

 その上で「自分と身長も同じぐらい(1メートル89)で持っている球種も同じで気になる。まだ体はできていないが、大人の体になってたら、どんな投手になるか楽しみ」と屈指の有望株の成長を願った。

 開幕戦の白星に続き、2カード以内での先発2勝は球団では90年の中西以来で、助っ人に限れば65年のバッキー以来53年ぶり2人目の“開幕ダッシュ”。防御率も0・60でリーグトップに躍り出た。

 「良いスタートを切れたけど、チームメートのおかげ。彼らなくしてはできなかったので感謝している」。結果にも言葉にもエースの風格が漂った。

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