大阪桐蔭・根尾11K完投 最速147キロも「あと5キロ出る」

[ 2018年4月1日 05:30 ]

第90回選抜高校野球大会3回戦   大阪桐蔭5―1明秀学園日立 ( 2018年3月31日    甲子園 )

9回1失点で完投した大阪桐蔭・根尾
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 独壇場だ。投手としての甲子園初先発。大阪桐蔭・根尾が4安打1失点、11奪三振で完投した。圧巻は2回2死一塁。細川を外角高め147キロの直球で空振り三振に仕留めた。スコアボード表示で松山聖陵・土居、日大三・井上に並ぶ今大会最速。打者との間合い、制球力を重視して全てセットポジションで投げている。遊撃手を兼ねる背番号6の二刀流は「ワインドアップならあと5キロは出ます」と屈託なく笑った。

 3回から3イニング連続で2四球を出すなど9四球。荒れたものの、1―0の5回2死一、二塁で4番の芳賀を外角低め142キロ直球で見逃し三振に仕留めるなど要所を締めた。前回大会は2試合、計3イニングを無失点。夏は登板がなかった。1年ぶりのマウンドで力強い153球を見せつけた。

 背番号1の柿木ら、豊富な投手陣の中から先発に送り出した西谷浩一監督は「根尾はショートの時は優等生なのですが、投手の時はふてぶてしく、オラオラって感じ」と評した。打っても5回に左翼へ適時打。初出場ながら2勝した明秀学園日立の勢いを止めた。

 父母会会長も務める父・浩さんからは2カ月に1度、寮に20冊ほどの本が届く。学業成績も断然の野球部トップとマルチな男だ。「もう少し、甲子園でうまくなるチャンスが欲しい」。全力で1分1秒も無駄にはしない。 (吉仲 博幸)

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2018年4月1日のニュース